出席の管理はどうする?<中高教員の実務>
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生徒が学校を休む場合、保護者と連絡がついていることが出席管理の基本です。欠席の場合、その理由も確認しておきましょう。
編著/小泉博明・宮崎 猛
【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#17
クラスに欠席がちな子がいるけど、出席日数が足りるか心配……。こんなとき、担任はどうすべき?
出席の管理は、生徒の進級や卒業認定などにかかわる重要な仕事です。特に、高校では1時間の時数不足で単位が取得できないケースもあります。無断欠席にならないように気をつけます。
目次
出席管理の基本
1.病気やけがなどで学校を休む場合は、始業前に保護者から学校へ連絡してもらうのが原則です。
2.「担任が教室で出席確認をし、欠席生徒がいたら副担任に伝えて、副担任が欠席生徒の自宅に電話連絡する」という学校もあります。

3.担任が出席確認後に欠席生徒に電話連絡する場合は、昼くらいまでに連絡をとるようにします。
4.欠席しているのに、「連絡を忘れた」「連絡がつかない」ということのないようにします。
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登校途中に事故に遭った、家を出ているが学校に来ていないなどのケースがあるかもしれません。
5.連絡がつかない場合は、保護者の勤務先や携帯電話などに連絡します。朝の時点で連絡がつかない場合は、昼頃など少し時間を置いて、なるべく早めにもう一度連絡をします。
6.どうしても連絡がつかない場合は管理職に相談し、自宅を訪ねてみるなどの対応を考えます。
出席簿のつけ方
●出席簿は、「指導要録」などとともに生徒の記録簿としては最も重要な書類で、生徒が卒業した後も5年間保存します。また、現在では出席簿をデータ化し、紙ベースを正式書類にしていない場合が多くなっています。そこでメモを忘れないことと、その日のうちにきちんとデータ入力しておくことが大切です。

●訂正する場合は、必ず二重線を引き、訂正印を押して書き直します。修正テープや修正インク、砂消しなどは使用してはいけません。

●教科名、担任名などを漏れなく記入します。体育など教科担任が記入できない場合は、「出席簿の記入例」に従って、あとで忘れずに記入しておきます。
●週末に1週間分を集計しておきます。これをしないでおくと、学期末にまとめて集計しなくてはならず、時間もかかり、誤記入の原因になったりするので注意しましょう。
欠席・遅刻にはどのように対応する?
欠席の場合
欠席の連絡があれば、その理由を確認し、出席簿に記入します。病気の場合は、インフルエンザや麻疹(はしか)など、学校保健安全法施行規則で学校感染症に指定されている病気かどうかを確認します。指定された病気であれば、「欠席」でなく、「出席停止」の扱いになります。ほかの先生へも周知しておきましょう。
また、放課後に再度連絡して、その後の体調の確認をするとともに、翌日の予定なども伝えるとよいでしょう。
イラスト/タバタノリコ・畠山きょうこ