小1国語「ことばの たいそう」京女式板書の技術

今回の教材は、「ことばの たいそう」です。本単元の目標は、「言葉の働きに気付き、より分かりやすく伝える方法を考えることを通して、言葉を使いこなす能力を向上させる」ことになります。そのため、本時は、ひらがな学習と言葉見付けを合わせた活動を行います。「あ」を例に、ひらがなが読める、書けるということを習得させるための板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・松下祐子
教材名 「ことばの たいそう」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全5時間)
- 「こえに だして よもう」
口の形に気を付けて、詩「あさの おひさま」を声に出して読む。 - 「よく きいて、はなそう」
自分のことを話したり、言葉を返したりする活動を通して、対話の仕方を知る。 - 「ことばを さがそう」
「あ」のひらがな学習と合わせて、「あ」で始まる言葉を見付ける。 - 上記の3つの学習内容をモジュール学習として組み合わせて学習する。
- (※4と同様)
板書の基本
〇入学してひと月がたつと、学校生活の珍しさにも慣れて、落ち着いた雰囲気になります。しかし、一人一人の子供たちの学習に取り組む姿勢は異なり、4月とは違った面で、指導に工夫と配慮が必要になります。
〇板書は子供が集中して見て、学ぶ大事な学習の1つです。板書の大事なこととして、次のことを考えています。
①学習した日のこと(日付)
②学習すること(題名、めあて)
③今日の学習で一番大事にしてほしいこと
〇ひらがなの指導では、読める、覚えるということを考えて板書します。「あ」を指導する本時の板書でも、書き順、はね、とめ、はらいなどを示したカードを用意して、丁寧に指導します。「あ」のカードに関わる絵を示したり、言葉の例を挙げたりしながら、ひらがなが読める、書けるということを習得させることを板書の目的とします。
〇集中して聞く、書くという活動には個人差があります。目先の珍しさや面白さを指導の文字である「あ」に織り込みながら、ノート(ワークシート)に自分で間違いなく書けるように指導します。
〇ひらがな学習では、次のように学習の型を決めて進めていきます。
①読み方の確認
②画数の確認
③書き方の確認:1画目はどのマスの部屋から書き始めるのか、どこを通るのかを確認
(2画目、3画目も同様に確認します)
④指書き
⑤空書き
⑥とめ、はね、はらいの確認
⑦なぞり書き(1文字目)
⑧練習(2文字目~)