進級への期待感を高める!1年生三学期の活動アイデア
三学期は、一年間をふり返るとともに、一年生の子どもにとっては、二年生に進級する憧れや二年生の学習に対する関心も生まれる頃です。そこで、三学期に二年生とかかわりをもつ学習を計画する方法もあります。一年生と二年生が交流することを通して、進級への期待感を高める活動を紹介します。
執筆/北海道公立小学校校長・礒島年成
目次
二年生とかかわり、取材し発表する活動
グループで二年生に聞いてみたいことを事前に出し合い、発表する活動です。
・二年生に聞いてみたいことをグループで話し合いまとめます。
・二年生の教室へ行って実際に聞いてみます。
・グループでその内容をまとめ、教室にもどって発表します。
・発表の際にクイズのようにして発表すると聞き手も楽しく聞くことができます。
二年生との間で交流会を計画する活動
三学期に二年生と集会を計画します。一年生は、「一年間でできるようになったことやがんばったこと」を見せたり、聞かせたりする内容を、二年生からは、一年生向けに「二年生になったら・・・」として、二年生の生活や学習について発表する内容を集会のプログラムに入れて取り組みます。
集会に発表するため一年生も二年生も「一年間のふり返り」の活動となります。また、一・二年生ブロックとして年間通じて行事などで取り組んできた学校では、「一・二年生のお別れ集会」として計画するのもよいでしょう。
《主なプログラム》
・はじめのことば
・一年生からの発表「一年間の思い出・がんばったこと」
・二年生からの発表「二年生の生活・学習」
・プレゼント交換
・みんなで歌を歌う
・おわりのことば
最後の参観日で保護者へ一年間の成長を伝える活動
三学期も残り少なくなってくると、「一年間の学習のまとめ」や「二年生に向けて」といった進級への準備となってきます。一年間の思い出をふり返り、自分たちが「できるようになったこと」「がんばったこと」などを最後の参観日で発表する活動です。プログラムの中で、個人の発表と併せて思い出の歌や鍵盤ハーモニカの演奏を聞かせるなど、みんなで発表する場面も取り入れるとよいでしょう。
個人の発表で、クイズのようにしたり、みんなで歌う場面をつくったりして、保護者にも参加していただくと、教室全体の一体感がふくらみます。また、最後に保護者から感想を聞いたり、カードに書いていただくことで、子どもにとってより充実感が生まれます。
「一年生修了式(卒業式)」で一年生最後の活動
六年生の卒業式が終わると、一年生の子どもたちもいよいよ二年生への進級の気持ちが高まっていきます。卒業式を終えて一年生として登校するのもあと数日。卒業式のあと数日間の中で、または、修了式当日に「一年生修了式(卒業式)」を計画することも考えられます。
各担任の手作りの「一年生修了証書(一年生卒業証書)」を渡します。証書には、一年間の子どもの成長を見取った教師からのメッセージを書きます。後で見たとき、思い出や成長を実感できるように顔写真を載せるなどして工夫するとよいでしょう。
「一年生修了式」
・はじめのことば
・証書授与
名前を呼ぶ→名前を呼ばれたら「二年生になったら」として、がんばることなどを一言述べる→担任から証書をもらう
・歌(学級での一番の思い出の歌)
・担任から(子どもたちへ一年間をふり返って、また、進級の心構え)
・おわりのことば
イラスト/畠山きょうこ
『小一教育技術』2016年2/3月号より