小３体育「多様な動きをつくる運動【体つくり運動】」指導アイデア

特集: 文部科学省教科調査官監修｢教科指導のヒントとアイデア｣

授業改善

2025.02.26

プリント

単元名

みんなでめざそう！運動マスター！

年間計画表　

単元目標

●知識及び運動
多様な動きをつくる運動の行い方を知るとともに、体のバランスをとる動き、体を移動する動き、用具を操作する動き、力試しの動きをし、それらを組み合わせることができるようにする。
●思考力、判断力、表現力等
自己の課題を見付け、その解決のための活動を工夫するとともに、考えたことを友達に伝えることができるようにする。
●学びに向かう力、人間性等
多様な動きをつくる運動に進んで取り組み、きまりを守り誰とでも仲よく運動をしたり、友達の考えを認めたり、場や用具の安全に気を付けたりすることができるようにする。

授業づくりのポイント

「多様な動きをつくる運動」は、体を動かす楽しさや心地よさを味わうとともに、低学年で学習した様々な基本的な体の動きに加えて、更に多様な動きを身に付けたり、動きの質を高めたりする運動です。低学年の「多様な動きをつくる運動遊び」の経験をふまえ、中学年においてもたくさんの運動遊びや動きを行う中で、基本的な動きを楽しく自然と身に付けられるようにしていきます。特に３年生では低学年からの接続を考えて、体ほぐしの運動や多様な動きをつくる運動遊びを毎時間のはじめに取り入れ、楽しく安心して学習を始められるようにします。遊びながら「体のバランスをとる動き」「体を移動する動き」「用具を操作する動き」「力試しの動き」の質を高めていきます。様々な基本的な体の動きを行うとともに、それらを組み合わせるなどして、子供にとって楽しく魅力的な学習になるようにしていきます。

本事例では、学級の子供の実態をふまえ、子供にとって魅力的な運動遊びをたくさん取り入れた単元計画にするとともに、生活経験が少なかったり、うまく用具を扱えずつまずいてしまったりすることが多いと考えられる「用具を操作する動き」を毎時間の後半に取り入れるようにします。行い方を工夫しながら運動することで、「できた」という喜びを味わえるようにします。また、基本的な動きを教師がしっかり示したうえで、子供のやってみたいという気持ちを大切にするために、子供が動きを工夫したり、友達に考えたことを伝えたり、自己をふり返ったりするための時間を設定します。

友達と関わることが苦手だったり、運動に苦手意識があったり、運動の行い方に迷ったり困ったりしている子供には、グループを組んで友達と一緒に運動したり、真似したりできるように配慮することが大切です。安全に配慮しながら、教師も子供たちと一緒に運動することもよいでしょう。１人１台端末や掲示物などを使って運動の例を示すことも効果的です。そして何より、子供が安心して「楽しい」「やってみたい」という気持ちが高まるように、教師が積極的に子供を称賛するようにします。

単元計画（例）

単元の評価規準

●知識・技能
①多様な動きをつくる運動の行い方について話したり書いたりしている。
②用具を操作する動きをすることができる。

●思考・判断・表現
①楽しく運動するための行い方を選んでいる。
②考えた運動の行い方を友達に伝えている。

●主体的に学習に取り組む態度
①多様な動きをつくる運動に進んで取り組もうとしている。
②決まりを守り、誰とでも仲よく励まし合おうとしている。
③使用する用具の準備や片付けを、友達と一緒にしようとしている。
④友達の考えを認めたり、互いの気持ちを尊重し合ったりしようとしている。
⑤活動の場の危険物を取り除いたり、用具や活動する場の安全を確かめたりしている。

イラスト／高橋正輝

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