【相談募集中】宿泊学習と生理の問題、みんなどうしているのか知りたい
宿泊学習のためにピルによる生理日移動を考えているという先生からの相談が、みん教相談室に寄せられました。この相談に、元公立小学校校長で学校法人八王子学園なかよし幼稚園園長・創価大学教育学部非常勤講師の清水弘美先生は、どのような回答をしたでしょうか。
目次
Q.全国の女性教員の方は宿泊学習と生理の問題、どうされているのでしょうか
ここ数年、高学年の担任を持つことが多く、よって宿泊学習の引率も年2回ほどのときもありました。 そこで問題となったのが生理です。
一度、生理日がかぶってしまい、野外学習を伴う場面で頭痛(生理による)で動けなくなってしまいました。今年の宿泊学習も生理がかぶりそうでピルによる生理日移動を考えているのですが、驚いたことに保険適応外で値段も5000円以上。プライベートな理由でなく仕事に関わることなのに、保険が効かないのは釈然としません。
私の地域だけなのかもしれませんが、全国の女性教員の方は宿泊学習と生理の問題、どうされているのでしょうか。
(チャンジャ先生・30代女性)
A.大人に頼らずに行動することを学ぶ場でもある宿泊学習。担任が行かねばならないという概念をとらえ直してみて
先生は責任感が強く、子どもたちのために日頃から最大限の努力をする人ですね。移動教室で子どもたちのために自分の体調を調整することまで考えていて驚きました。
生理に関しては生理休暇が作られています。通常、生理休暇を取る場合、学校にいる他の教員が補教に入ります。今回も事前に分かっていることですから、他の教員に引率を依頼するとか、動けない日は宿で寝ていて、管理職や他の先生がカバーすることを考えて計画を立てます。子供たちと思い出を共有したい気持ちはあるでしょうが、子どもたちの立場からは担任がいなくてもそんなに大きな問題ではありません。
宿泊行事は、大人に頼らず自分たちで行動することを学ぶ場所でもあります。担任が行かねばならないという概念をかえて、働き方を考えればよいのです。
ピルのお金を出してもらう方向ではなく、きちんと休めるようにすることが大事です。妊娠や育児と同様に女性の体に関する権利の問題なので、堂々と相談をしてください。それを考えるのは管理職の仕事です。あなたが悩むことではありません。
みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。