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板書で授業を見える化!I C Tと黒板を効果的に使い分ける方法

特集
樋口綾香&樋口万太郎夫妻が解説! 国語・算数 伝わる板書のルール

香里ヌヴェール学院小学校 教諭兼研究員

樋口万太郎

スッキリした分かりやすい構成で、子どもたちに伝わりやすい板書の書き方を目指す本シリーズ。今回は算数の「平均」と「単位あたりの量」の単元を使って、板書と ICTとの使い分けをテーマに、 樋口万太郎先生(京都教育大学附属桃山小学校教諭)に解説していただきます。

樋口万太郎先生 撮影/水本克美(桑島写真スタジオ)

算数スキル1:構造的板書×ICT パート1

「板書とICTとの使い分けはどうされているのですか?」という質問がよくあります。そこで今月号では、その質問にお答えします。

単元「平均」

① 課題の提示

「今からたまごの重さをスライドで見せます」と伝え、「54g」「57g」「58g」「61g」「52g」「60g」と一枚ずつ一瞬でスライドを見せます。そして、「たまごの重さの平均は何gですか」と子供たちに聞き、黒板に書いておきます。子供たちは自信がないことでしょう。そこで、「予想でいいよ。何gだった?」と聞き、その予想を黒板に書いておきます。子供たちは予想と言われると、間違えてもいいと思うようで答えやすくなります。

たまごの重さの平均は何gですか?(クリックすると別ウィンドウで大きくなります)

このように課題を提示するときに、 ICTを使います。「動画を見せる」、「これまでの学習の板書」や「子供たちのノート」を提示することで学びを振り返ることもできます。 ICTでしかできないことがあります。

この段階で、全ての数値から平均をもとめている子はほとんどいなく、何か工夫をして、予想をしています。そこで、「たまごの重さを全部見せるので、工夫して計算しよう」と子供たちに伝え、「54g、57g、58g、61g、52g、60g」とたまごの重さが全て載ったスライドを提示し、考える時間をとります。

② 教科書の図を提示する

この授業の問題は、教科書の問題です。提示の仕方をアレンジしているだけです。教科書には上のような図が載っていましたので、一人で考える時間に ICT で子供たちに提示しました。

タブレットPCがあれば、タブレットPCで教科書の部分を写真に撮り、トリミングをした図を提示することができます。実物投影機であれば、教科書をコピーしたものを拡大して提示することができます。

③ 考え方を書き込む

工夫して計算する方法を交流するときに、必要であれば②で提示した図に書き込ませながら、説明をさせます。必要であればです。子供たちが求めていないのに無理には使わせません。

②の図は何枚もコピーをしておきます。そうすることで、多くの考え方が出てきたときには、1枚の同じ図に書き込むのではなく、新しい図に書き込ませることができ、考え方をよりわかりやすく共有することができます。タブレットPCだとすぐにコピーすることができます。アプリを使えば、そこに書き込むこともできます。

算数スキル2:構造的板書×ICT パート2

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