小5らくらくUnit 6「What would you like?」③【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 6「What would you like? ~ふるさとメニューを注文しよう~」第3時(2けたの数字の英語での言い方に慣れよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 6「What would you like? ~ふるさとメニューを注文しよう~」全9時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

○単元のゴール
友達のオリジナル店に行き、ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう。
○本時の目標
2けたの数字の英語での言い方に慣れよう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
What would you like? I’d like ~. It’s ~ yen. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉

アルファベットの活字体の大文字・小文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。

【話すこと】やりとり・発表
●知識・技能
〈知識〉
What would you like? I’d like ~. It’s ~ yen. およびその関連語句などについて理解している。
〈技能〉
丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて What would you like? I’d like ~. It’s ~ yen. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え相手のことをよく知るために、丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、丁寧な表現を使って注文したり、会計したりすることなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、地域の特産物について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字を書く技能を身に付けている。

○言語材料
(表現)
What would you like? I’d like ~. How much is it? It’s ~ yen. など
(語彙)デザート(cakeなど)、味など(bitterなど)、食べ物(riceなど)、数(oneなど)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. デジタル教科書 Let’s Listen ③
  3. 単元のゴール、本時のめあての確認
  4. スネーク&ラダー
  5. 数を数えてみよう
  6. 値段の言い方
  7. デジタル教科書 Let’s Listen ③
  8. デジタル教科書 複数文字の書き取り(小文字)
  9. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に挨拶をして、What ○○ do you like? Are you ~? Do you ~? Can you ~? などの既習の簡単な質問をしてみましょう。1時目に紹介したクリスクロスという活動を取り入れてもよいと思います。

②デジタル教科書Let’s Listen ③(P57)

Picture Dictionay P8~9 のメニューを見ながら、友達とペアで料理の値段をたずね合おう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

本時では2けたと3けた(次時でも)の数字の学習を進めていきます。まずはALTと教師で値段を尋ね合い、学習内容を提示しましょう。本時の終末に再度この活動を児童同士で行い、「できた」という達成感を味わうことができるように授業を進めていきましょう。

Here is the menu.

実際に見開きのメニューの実物があるとよいでしょう。その場合はモニターにもメニューの画像を映しておきます。また、最近ではスマホで二次元コードを読み取ってメニューを表示させるお店も増えてきました。二次元コードをモニターに映して、それを携帯で読み取っているような演技をしてもよいかもしれませんね。

Thank you. How much is the pizza?

It’s 500 yen.

How about the soup? How much is the soup?

It’s 270 yen.

It’s your turn. How much is the rice, Aさん?

130 yen.

Today’s goal is… 今日のめあては何がいいかな?

③単元のゴール、本時のめあての確認

単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

④スネーク&ラダー

すごろくの盤面に2けたの数字が書かれていて、それを発話しながらすごろく遊びをする活動です。本時は2けた、次時では3けたの言い方を身に付けることができるように、段階的に指導をしていきましょう。

ゲームシートは記事の最後でダウンロードできます

本時で3けたをすぐに行うこともできますが、児童が「できた」という成功体験を積み重ねてから3けたの学習に進んだほうがよいと考えました。実態に合わせて行ってください。

スネーク(ヘビ)&ラダー(はしご)のルールはとても簡単です。準備物はラミネートした用紙とさいころ(グループに1つ)と人数分のクリップです。まずはルールを全体で確認しましょう。

ラッキーアイテムははしごです。はしごの下のマスに止まると、はしごを登ることができます。逆はありません。つまりはしごの上のマスに止まっても下には下りません。
アンラッキーアイテムはヘビです。ヘビの頭のマスに止まるとヘビのしっぽまで行かなければなりません。逆はありません。つまり、しっぽのマスに止まっても上に登りません。
スタートは1の隣のマスです。
さいころの出た目の数を進みます。
進むときは、必ず数字を発話します。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

児童がよく間違ってしまう事例です。
例えば33のマスにクリップが置いてあるとします。児童がサイコロを振り、3の目が出て進むときに、児童が「ワン、ツー、スリー」と言って36のマスにクリップを移動させようとすることがあります。これでは児童が発話する数が「1~6」までになってしまいます。教師が実際に、正しい進み方と間違った進み方の2つのパターンを演じて、その違いを考えさせることもできます。

英語でスネーク&ラダーの活動を説明する場合は、スライドを使いながら以下のように進めてみてはいかがでしょうか。参考にしてみてください。

You go from 1 to 10 and up to 11. and go to 20 and up to 21 and go to 30 and up to 31 and go to 40 and up until you get to 100.(スライドをクリックすると矢印が順番に現れます)

There are two items on the board. Hashigo is a good item but snake’s head is not so good item.

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

If you hit hashigo, you can go up to 17 from 5.(ここを説明すると児童は「なるほどね」とつぶやきます。)
So, hashigo is a lucky item.

If you hit a snake’s head, you go down to 15.

スネーク&ラダーは、3人組で行うのがよいでしょう。次の回には、児童が席を移動することで、毎回違うメンバーと活動することができます。簡単にメンバーを入れ替えるには、No.1 の児童を1つ後ろの席へ、No.3 の児童を1つ前の席へ移動させるとよいでしょう。No.2 の児童は同じ席に留まります。

↑3人グループで
↑座席の移動の仕方

さいころを振るときのちょっとした一工夫として、ふで箱を壁のように立てておくと、さいころが床に落ちることが少なくなり、スムーズに活動が進められます。Put your pencil cases like this? と言って、スライドを提示して、児童に意識させてみてください。

⑤数を数えてみよう

児童に、動物がたくさん描かれている絵を配付します(ラミネートしておくと、その後も活用できます)。

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

児童に How many monkeys do you see? などと問います。児童は一生懸命数え、自身の答えが合っていると大喜び! という単純な活動です。何名かに数字を言わせたり、やり取りしたりすることができるので、ぜひ行ってみてください。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑥値段の言い方

単元の終末では、値段のやり取りを行います。以下のスライドを使って、3桁の数字が言えるようにていねいに指導していきましょう。andyen も表示して、全体で one hundred and fifty yen と発話しましょう。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑦デジタル教科書 Let’s Listen ③

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

本時の②で行った活動です。活動④⑤⑥を通して児童がどれくらいできるようになっているか、教師が把握する機会にもなります。意図的に指名して行いましょう。

Everyone, open your textbook to page 8 and 9.
How much is the sausage?

190 yen.

Very good, it’s 190 yen.
How about the pudding? How much is the pudding?

210 yen.

Excellent. It’s 210 yen.
How much is the salad?

It’s 240 yen.

That’s right.

⑧デジタル教科書 複数文字の書き取り(小文字)(P93)

3文字の小文字アルファベットを続けて聞いて書く活動です。音声を録音してあるのでそのままお使いください。前時は pkl の3文字でした。本時はsqv、utrの3文字×2の書き取りをします。実態に応じて複数回聞かせたり、Picture Dictionary P42 を開かせて児童がアルファベットを参考にできるように手立てを講じたりしましょう。

⑨ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有をしましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

5年Unit6-3パワーポイント(50スライド)、ワークシート(2点)

パワーポイント見本
スネーク&ラダー
数えてみようワークシート

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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