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図工と社会が繋がる! 短時間で完成する水墨画

連載
松下隼司の笑って!!エヴリディ

大阪府公立小学校教諭

松下隼司

図工における作品制作は、高学年の子どもでも、長くて1か月ぐらいで仕上げることができるものを選ぶのがおすすめです。どんなに面白いと感じるテーマを選んでも、1つの作品に長期間向き合い続けるのは、絵を描くことや工作が苦手な子にとってはなかなか難しいことだからです。そこで今回は、短時間で完成することができ、さらに社会科の室町文化の学習と繋げることもできて一石二鳥な、「水墨画」の活動を紹介します!

指導/大阪府公立小学校教諭・松下隼司

劇団俳優を経て、公立小学校の教壇へ。得意のダンス指導で日本一になったり、絵本作家にチャレンジしたりと、精力的な毎日を過ごす松下隼司先生。その教育観の底には、子どもも指導者も毎日楽しく、笑顔でありたいという願いがあるそうです。そんな松下先生から、笑顔のおすそわけをしてもらうコーナーです。

1時間(45分間)で仕上げよう!

1978年生まれの私が小学生だった頃、図工の授業は高学年でも年間70時間程度ありました。現在は、低学年では年間70時間程度ありますが、中学年では60時間程度、高学年では50時間程度に減っていきます。

年間50時間ということは、だいたい週に1時間(45分間)となり、4時間で完成させる絵を描く場合は1か月、8時間で仕上げる作品は2か月かかることになります。

私の実感から言えば、高学年の子どもでも、長くて1か月ぐらいで仕上げることのできるものを選ぶのがいいかと思います。2か月間、1つの作品に向き合うことができるのは、絵を描くことがよっぽど好きな子どもだけです。どんなに面白いテーマだとしてもです。

絵を描くことが苦手な子ども目線で考えると、1時間(45分間)で絵を仕上げることができるのがよいかと思います。毎時間、新しい画用紙に絵を描き始める方が、新鮮な気持ちで取り組むことができます。 

他の教科と入れ替えるのはNG

他の教科と入れ替えて、図工の時間を1週間の中で多めにとることはおすすめしません。その分、後で減らすことになり、図工の授業をしない週が増えるからです。それでは図工を楽しみにしている子どもが残念に思ってしまいます。

運動会練習と同じです。体育の時間を毎日1時間、2時間と多めにとったら、それだけ、運動会後に体育の授業を減らすことになります。「運動会が終わったらしばらく体育はしないからね」というのは大人の都合です。体を動かすことが好きな子どもにとってはストレスになります。運動会の練習シーズンであっても、できるだけ普段の体育の授業時間(週3時間程度)で仕上がるような指導計画を立てましょう。

水墨画がおすすめな理由4つ

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