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11月の荒れに効く4粒の特効薬

2019/11/4

11月は、クラスが荒れてしまうさまざまな要因があります。そんな荒れの兆候ともいえる先生たちの悩みに、ケロちゃん先生こと安次嶺(あじみね)隆幸先生が、お薦めの特効薬を処方してくれました。

執筆/東京福祉大学教育学部教育学科専任講師 ・安次嶺隆幸

キーワードはプラスの空気

【特効薬1】教室に「空気のドーナツ」をつくりましょう!
【特効薬2】キャラクター(ケロちゃん)を使ってクラスをまとめましょう!
【特効薬3】「先生うれしいな!」を使いましょう!
【特効薬4】目立たない子をヒーロー・ヒロインにしましょう!

お悩み1 自己主張が強くなる子への対応は?

二学期になり、学校や学級のクラスの雰囲気もわかり、落ち着いてくる子もいる反面、自己主張が強くなり、自分の意見を通したがる子も増えてきます。どう対応したらよいのでしょうか?

【特効薬1】が効く!
「空気のドーナツ」をつくり、心地よい時間を共有する

一年生の子どもたちは夏を過ぎるとグーンと成長していきます。二学期になったら担任は、一学期に自分の把握していた子ども集団と同じではないことを、しっかりと心に留めて子どもたちの前に立つ必要があります。

また、子どもに成長差が出てくるのは当然ですが、それが学級全体に波及してしまうと、教師の声が子どもに届かなくなってしまいます。まずは教室に「空気のドーナツ」(全員が集中して学ぼうとする空気)をつくることが大切。

空気のドーナツをイメージすることで、全員が集中する空気をつくろう

この特効薬は、授業では導入時に取り入れると効果的です。写真や絵本など、子どもたちが興味を示す具体物を掲示するなど、子どもたちの視線が一つに集まることを心がけてください。しっかりとクラスの視線が集まったところで、「空気のドーナツ」を教えるのです。静かになり、教室の中に「空気のドーナツ」ができる心地よい状態をみんなで共有すると、子どもたちの感情が自然と抑えられ、教室に落ち着いた空間が広がります。

お悩み2 中だるみを引き締める方法は?

二学期になると学校生活に慣れ、大きな行事も乗り越えたという気の緩みからか、ルールを守らない、いわゆる「ダレる」子が増えてきてしまいます。

【特効薬2】が効く!
キャラクターをつくり学級経営に効果的に使う

二学期はさまざまな学校行事がありますね。大きな行事が終わった後にクラスがダラけるのは、行事が終了するところまでをゴールに設定しているからです。実は行事で大事なのは、その為の過程とその後なのです。

例えば運動会。その準備、練習、作戦など行事前は学級が盛り上がり、勝敗が決まるとその達成感、挫折感がクラスに漂います。しかし、その運動会の終了後のことまで教師が計画しておくかどうかで、運動会後に学級がまとまるか、バラバラになってしまうのかが決まるのです。そのためにも、【特効薬2】はお薦めの方法です。

キャラクター・ケロちゃんからのコメントとして第三者を作り出す

わたしは33年間、学級担任を務める中で、常に教室に「ケロちゃん」という、カエルのキャラクターを導入しています。学級開きの初日から登場するケロちゃんは、私がつくった創作童話の主人公です。子どもたちは、教室がシーンとなり「空気のドーナツ」ができた時にだけ始まる「ケロちゃん話」を楽しみにしています。そのケロちゃんは、子どもたちのヒーローであり、相談役であり、教室を見守る第三の目にもなっています。

この事例では、ケロちゃんに運動会の総括を話させるとよいでしょう。教室にキャラクター(ケロちゃん)を導入して、第三の目を入れることで、行事を客観的にふり返らせ、クラスに達成感を植え付けることがポイントです。

お悩み3 行事と学習モードの切り替え方は?

大きな行事が二学期に集中するので、なかなか学習モードに切り替えられません。

【特効薬3】が効く!
普段の授業の切り替えを徹底させプラスの声かけで集中力アップ

行事があるから子どもが勉強に集中できないのではありません。普段の授業の切り替えがうまくできていないことが最大の原因です。

例えば、チャイムが鳴った時、鳴り終わった時、担任の先生は何をしているでしょうか? まずは、教師自らチャイムが鳴り出したらすべての作業をやめる。そして鳴り終わった時には、子どもたちの前に立っているようにしましょう(もちろん教材教具、板書準備なども準備済み)。それができて初めて子どもたちへの指導の言葉にも重みが増すのです。チャイムが鳴り終わり、日直が号令で「起立」と言った瞬間、教室に「空気のドーナツ」が現われるようにしたいですね。

行事があるからこそ、子どもたちもそれに向かってより集中力が増すのです。まずは、教師自身の考えを変える必要があります。そしてこの場合は【特効薬3】で対応しましょう。

行事と授業は相乗効果で、どちらもよりよいものになるという認識をもたせる

お悩み4 学力差がある子への対応方法は?

二学期以降、勉強が少しずつ難しくなり、「学力差」が出てきました。勉強がわからない子をフォローする時間がとれず、ついていけない子は授業中に遊びだしてしまうこともあります。どう対応したらよいのでしょうか?

【特効薬4】が効く!
勉強に苦手意識が出てきた子をヒーロー・ヒロインにしよう

「A君は虫博士だね!」

学力差が出てきた子に気づいたら、その子の得意分野を徹底的に取材しておきましょう。これは早ければ早いほど効果的です。そして【特効薬4】で、信頼関係を構築するのです。例えば、算数が不得意でも野球のことならよく知っているとか、運動が得意など、その子の得意分野を知り、気持ちに寄り添うことがポイントです。寄り添うことをせずに、勉強を教え込もうとしても効果はありません。

目立たない子、勉強が苦手な子をヒーロー・ヒロインにして全員の前でほめてあげることで「先生はいつも私たちを見てくれているんだ」という安心感を与えることが大切です

【関連記事】現在とても辛い状況で、教室に立っているのがやっとという状態の先生は、今すぐこの記事をお読みください→学級崩壊:どうしても無理なときは「みんなのために」緊急避難を!

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