【2023年版】6年生の「心と体」データ集

いよいよ小学校最高学年。思春期を迎えようとする時期でもあり、心も体も成長著しく、様々な変化が見られます。体のことから、気になる反抗期の実態、家庭での学習環境や通信機器の利用状況まで、2023年度の6年生をよりよく理解するための最新資料を集めました。記事内容を1枚のプリントとしてダウンロードできます。保護者会などでの配付資料にご活用ください。

身長・体重

令和3年度の文部科学省「学校保健統計調査」によると、身長の平均値は平成6年度から13年度あたりをピークに、その後は横ばい傾向にあります。体重の平均値は平成18年度あたりからほぼ横ばいとなっています。

※令和3年度については、令和2年度に引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により、例年4月1日から6月30日に実施される健康診断について当該年度末までに実施することとなったため、学校保健統計調査においても調査期間を年度末まで延長することとした。このため、本集計結果は、成長の著しい時期において測定時期を異にしたデータを集計したものとなっており、過去の数値と単純比較することはできない。(文部科学省・令和3年度 学校保健統計調査より)

視力・むし歯

健康についてはどうでしょうか? 視力についての調査によると、裸眼視力1.0未満の子供の割合は年齢が上がるにつれておおむね高くなる傾向にあり、6年生では半数を超えています。 むし歯(う歯)の項目では約3割で、割合が4年生より徐々に減少していくのは乳歯からの生え替わる時期が関係しているものと見られます。永久歯がむし歯にならないように、今一度しっかり歯磨き習慣を身に付けさせたいですね。

■視力 1.0未満

文部科学省「令和3年度学校保健統計調査」

■むし歯(う歯)

文部科学省「令和3年度学校保健統計調査」

起床時間・就寝時間

学研教育総合研究所が2022年9月に発表した「小学生白書Web版」小学生の日常生活・学習に関する調査によると、6年生の平均起床時間は6時39分であり、この起床時間はどの学年でもほとんど変化がありません。一方就寝時間に関しての平均は22時12分となっています。特に深夜(22時01分以降)に就寝する児童の割合が6年生はぐっと増え、63.0%、23時01分以降と答える子供も13.5%いました。これは塾や習い事など、放課後の活動内容の変化と、通信機器の使用率が上がることも関係しているかもしれません。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

習い事

6年生の習い事の内容を見てみましょう。男女でトップなのが「受験・補修のための塾」で全体では24%と4人に1人が通塾していることが分かります。その分、水泳・音楽教室・通信教育など他の習い事は5年生より減少しています。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

インターネット

6年生の子供のインターネットの利用状況を見てみましょう。まず、家庭内で自由に使える通信機器として多かった回答は、子供専用のスマートフォン(36.5%)、ゲーム機(29.5%)で、スマートフォンの所持率は特に女子で高く、43%となっています。また、これまでの調査と比較すると、学校や塾から配られたパソコン・タブレットの割合が増加し、家族と共有のパソコン・タブレットの割合は減少傾向にあります。GIGAスクール構想や、スマートフォン・タブレットの普及により、通信機器は「一家に1台」から「1人に1台」へと着実に移行している様子がうかがえます。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

読書量

子供たちはどのくらい読書をしているでしょうか? 6年生男子の1か月の読書量は平均して1.7冊、女子は2.5冊という結果に。全く読まないという子供も、男子では46%、女子では26%に上ります。全学年中6年生が一番本を読まないという結果になっていますが、やはり習い事や塾、部活動など自由に使える時間が減ることとも関連がありそうです。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

悩み事

6年生の子供たちはどんなことに悩んでいるでしょうか? 一番多い回答は19.5%の「学校での友だち関係」でした。学校での友達関係は、幼児期よりも、より他者を意識する学童期の発達過程において出てくる悩み事と言えます。また、半数以上は「悩み事は特にない」と答えています。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

自分が好きか

子供たちは、「自分自身のことを好きか?」という質問にどう答えているのでしょうか。 6年生が「好き」「どちらかというと好き」と答えた割合は89.0%となっています。「好き」だけで見ると、男子のほうがやや低い傾向があります。
全体でも男女別でも、学年が上がるにつれて、「好き」と回答している割合より「どちらかというと好き」と答えている割合が増えていて、それに伴い、「どちらかというと嫌い」「嫌い」と答える割合が増えているのが気になるところです。

学研教育総合研究所「小学生白書Web版」2022

●この記事に限り、文章や画像を保護者会資料等の作成にご利用いただけます。

文/ルル 構成/浅原孝子 イラスト/藤井昌子、畠山きょうこ

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!

学級経営の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました