ページの本文です

新一年生を迎える小1担任教師「2日目」の心得

特集
学級開き特集ー自己紹介・学級目標・保護者対応etc.ー
特集
入学式特集:挨拶文例、式の準備から学級開きまで

期待を胸に入学してきた新一年生。新しい生活のスタートに不安をもつ子どもたちも多いはず。教師の温かな笑顔と細やかな配慮で、そんな子どもたちの気持ちを安心へと導きましょう!

教室の子ども
子どもたちを笑顔に 写真/大庭正美

2日目のゴール:子どもの不安を取り除き、学校生活への期待を育もう!

入学式で、学校の先生やご家族、上級生からの祝福により「小学校の一員になれた」と実感した子どもたち。2日目からは、いよいよ「小学生としての生活」が本格的に始まります。この日は子どもたちにとって、学校生活の第一印象を形成する重要な一日です。

2日目の重要ポイント

1. 早めの教室入りで万全の準備を

子どもたちが登校する前に教室に行き、温かな雰囲気づくりをしましょう。教室環境が整っていることで、子どもたちは安心感を得られます。名前の表示や座席の配置なども再確認し、子どもたちが迷わず自分の居場所を見つけられるようにしておきましょう。

2. 笑顔あふれる朝の挨拶で不安を払拭

朝、子どもたちは「どんなお友達がいるのかな」「学校って、どんなことをするのかな」といったドキドキ感や「お友達ができるかな?」「教室に行ったら何をしたらいいのかな?」といった不安感など、様々な気持ちを抱えて登校してきます。教室の入口に立ち、一人ひとりの目を見て「おはようございます」と満面の笑みで迎えましょう。教師の明るい表情と温かな声かけが、子どもたちの緊張をほぐす鍵となります。

3. 出欠確認・健康観察で子どもの様子を丁寧に見取る

出欠確認や健康観察は、単なる事務作業ではなく、子どもたちの心身の状態を把握する絶好の機会です。一人ひとりの表情や返事の仕方、姿勢などから、子どもの心の状態を読み取りましょう。元気のない様子が見られる子どもには、休み時間や活動の合間に個別に声をかけ、不安や心配事がないか確認します。小さな変化に気づく観察力が、子どもたちとの信頼関係構築の第一歩となります。

4. 情報と活動は最小限に、子どもの負担を考慮

初日の高揚感から一転、2日目は子どもたちの疲れが出やすい日でもあります。先生からの話や提出物の説明、配付物などは必要最小限にとどめましょう。情報過多は子どもたちの混乱を招きます。伝えたいことはたくさんあるでしょうが、「今日、絶対に必要なこと」に絞り込む判断力が重要です。子どもたちのペースに合わせた時間配分を心がけ、余裕をもったスケジュールを組みましょう。

5. 心に残る帰りの時間を演出

下校時には、その日の頑張りを具体的に褒め、明日への期待を持たせる言葉かけをしましょう。「今日はみんな、素晴らしい返事ができましたね」「明日は、もっと楽しいことをしますよ」など、子どもたちが「明日も学校に来たい!」と思える言葉を添えます。そして、「さようなら」と元気に挨拶をした後、笑顔でハイタッチをして見送りましょう。このスキンシップが、教師と子どもたちの距離を自然と縮めてくれます。

まとめ:笑顔の連鎖で創る学級の土台

入学当初の数日間は、子どもたちの学校生活全体を左右する重要な時期です。教師の笑顔と温かさが、子どもたちの不安を希望に変える大きな力となります。「1週間後、笑顔で顔が筋肉痛になる」くらい、思い切り笑顔で子どもたちと向き合いましょう。その先には、信頼関係に満ちた温かい学級の姿が待っています。

一年生の担任は、子どもたちが「学校が大好き!」と心から思える学校生活の第一歩を創る、かけがえのない存在です。焦らず、一日一日を大切に、子どもたちと共に新しい学級を育んでいきましょう。

『小一教育技術』2017年4月号の記事を元に加筆

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
学級開き特集ー自己紹介・学級目標・保護者対応etc.ー
特集
入学式特集:挨拶文例、式の準備から学級開きまで

人気記事ランキング

学級経営の記事一覧

フッターです。