「アカウンタビリティ」とは?【知っておきたい教育用語】
「説明責任」を意味する、アカウンタビリティ。公的な場面で、ますますアカウンタビリティが問われるようになってきています。
執筆/茨城大学大学院教育学研究科教授・加藤崇英

目次
「アカウンタビリティ」とは
アカウンタビリティとは、一般に「説明責任」と訳されています。意味としては、生じたこと及びその生じた理由について、満足のある説明がなされることが求められる状況や状態を指します。
ニュース等では、不祥事を起こした行政や企業が社会的責任や道義的責任を問われて、「説明責任を果たしていない」と批判されることがあります。学校や教育委員会が「説明責任」を問われ、謝罪会見するといった様子が報道されることもたびたび目にします。今日、とりわけ公的な組織は「説明責任」、つまりアカウンタビリティを問われることが多くなっていると言えます。
アカウンタビリティをめぐる関係性
アカウンタビリティは、本来はこれをめぐる関係性において、まず整理される必要があります。すなわち「誰が、誰に対して」という「主体」と「客体」の関係です。
いわゆる「5W1H」の観点から、
「いつアカウンタビリティを果たすのか(when)」
「どの程度のアカウンタビリティを負うのか(what level)」
「誰がアカウンタビリティを負うのか(who holds)」
「誰に対してアカウンタビリティを負うのか(to whom)」
「何に関してアカウンタビリティを負うのか(for what)」
「どのようにしてアカウンタビリティを果たすのか(how)」
が問われ、これはつまり「目的と手段の関係を明確化」する必要があるということです。