小5国語「提案しよう、言葉とわたしたち」指導アイデア
教材名:「提案しよう、言葉とわたしたち」光村図書
指導事項:〔知識及び技能〕(2) イ 〔思考力、判断力、表現力等〕(1)イ
言語活動:ア
執筆/熊本大学教育学部附属小学校教諭・田邉友弥
編集委員/文部科学省教科調査官・大塚健太郎、茨城大学教育学部附属中学校副校長・菊池英慈
目次
単元で付けたい資質・能力
①身に付けたい資質・能力
話の内容が明確になるように、事実と感想、意見とを区別するなど、話の構成を工夫する力を育成します。構成を工夫する力を付ける上で大切になることは、最も伝えたいことを明確にすることです。そうすることで、その伝えたいことを聞き手に伝えるのに必要な情報を収集する必要性が生まれてくるでしょう。
さらに、それらを整理して図示したり、その整理したことを基にしたりしながら感想や意見を述べることで、説得力のあるスピーチをすることができます。
②言語活動とその特徴
本単元では、普段使っている「言葉」について友達に提案する「スピーチ」を言語活動として位置付けます。例えば、「最近、素直に『ごめんなさい』が言えないこと」や「〇〇くんや○〇さんのように呼称をつけないことが増えていること」等の課題について、改善案を提案することが考えられます。
提案することが決まったら、より説得力のあるスピーチにしていくことが大切になります。そのために、インタビューやインターネットで現状について調べたり、根拠となる情報を集めたりしていきます。集めた情報は、分類したり、整理したりしながら図示したり、引用したりして提示する資料として活用していくようにします。
また、伝えたいことが伝わるような話の構成にするために、簡単な構成メモをつくることが大切です。構成メモを基に繰り返しスピーチをしたり、構成メモを見直したりしながら、話す事柄や順序について考え続けることができるようにしましょう。
単元の展開(6時間扱い)
主な学習活動
第一次(1時)
◎学習の見通しをもつ。
・昨年度の5年生がスピーチしている動画をモデルとして提示し、単元で取り組む言語活動のイメージをつかむ。
・モデルを基に、説得力のあるスピーチをするためのポイントを明らかにする。
→アイデア3 深い学び
・学習課題を提示し、単元全体の見通しをもつ。
【学習課題】話の構成を工夫したり、資料を活用したりして、説得力のあるスピーチをしよう。
第二次(2~5時)
◎困りごとを解決しながらスピーチをつくる。
→アイデア1 対話的な学び
・伝えたいことを明確にして、スピーチメモを作る。
・2つのモデルを提示し、話の構成について考える。
→アイデア2 主体的な学び
・スピーチメモを基に、繰り返し話したり、見直したりする。
第三次(6時)
◎友達の前でスピーチをして、相互評価する。
・「話の構成」や「効果的な資料の活用」について相互評価をし、感想を伝え合う。
アイデア1 モデルを基に、ポイントを明らかにする
『教育技術 小五小六』2022年2/3月号より