• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

明日からできる!働き方改革のヒント

2019/9/12

世界中の教師の中でもっとも労働時間が長いと言われている日本の先生。効率化できる仕事は少しでも時間を短縮して、笑顔で子どもたちと向き合う時間をできるだけ長く確保したいものです。そこで、埼玉Clover学び続ける教師ネットワーク代表・紺野悟先生が個人レベルでできる働き方改革のヒントを紹介します。

執筆/埼玉県戸田市立公立小学校教諭・紺野悟

時短術のイメージ

僕の働き方改革 三つの軸

近頃、働き方改革とよく耳にします。様々な取組や考え方が議論されていますが、僕は一般の小学校教師という立場で、今どのように仕事をしているかをご紹介したいと思います。

これまで、ありがたいことに様々な方々と出会って学ぶ機会をいただきました。その中で、自分に合いそうなものに取り組んできました。この機会に、改めて問い直してみると、自分の働き方の軸は次の三つであるということに気が付きました。

1.基本ルーティンをもつこと
2.変更には柔軟であること
3.「今、これ」をハッキリすること

では、具体的に説明していきます。

毎朝出勤してすぐに TO DOリストをつくる

僕が出勤してはじめにする仕事は、TO DO リストを作ることです。できることなら、温かいコーヒーやお茶を飲みながらリラックスして行うようにしています。

今日一日の中で必ずやらなければならないことを手帳にリストアップする、ただそれだけのことです。

「今日は〇〇の回収日だな」

「昼には委員会があるんだな。朝、声をかけなくては・・・」

なんていう感じです。

出勤してすぐの職員室でパソコンを立ち上げたら、連絡黒板を見たり、メールのチェックをしたりするので、うっかりミスが減ります。

また、「今日は〇〇の回収日ですね」なんて、同僚と会話したら、何気ないコミュニケーションにもなりますし、確認もできてしまいます。あとは、これを加除訂正しながら仕事をしていきます。完了したらその都度、赤線を引いていく。すべてなくなったら退勤。これが僕の基本ルーティンです。

働き方改革 TODOリスト

落ち着けるものを持つ

映画『風立ちぬ』に出てくる大人の男性は、みんなたばこをふかし、当時の時代の大人のかっこよさを放っていました。僕がかっこいいと思う人は、好きなものがあって、優雅さというか、落ち着きと笑顔がある人です。今の時代、授業終わりにたばこをふかし・・・とはいきませんが、何か心安らぐものを用意してはどうでしょうか。

子どもたちが下校した後で職員室に戻ったら、例えば、1杯の至福のコーヒー。それもお気に入りの豆のコーヒーなら格別です。きっと、その後の会議や研修にも、一度頭を休ませてから向かうことができるでしょう。僕は、同じものでは飽きてしまうので、ある時は炭酸飲料、ある時はチーズおかきになります。

勤務時間の合間に、何か落ち着けるものを持つということは大切です。

先手で丸付けの方法を決める

子どものためを思えば、どのプリントにも、どのノートにも、丁寧にコメントを入れて丸を付けてあげたいものです。しかし、実際は子どもたちが下校した後、様々な業務があります。研修や学年会、電話対応など、気付いたら時計は6時・・・、なんてこともあります。遅くなればなるほど、昼間の疲れも溜まって、気晴らしに同僚とおしゃべりをしたくなったりします。すると、仕事の効率が下がります。

誰でも疲れは出るもの。ですから、エネルギーのいる仕事は、エネルギーがあるうちに行うのがベストです。教師が丸を付けるもの、子ども同士が相互チェックするもの、スタンプだけのものなどを、先に決めておくようにしています。

働き方改革 教室

今日の算数は演習問題。①の問題は一人ずつやり方を確認して丸付け。残りの問題は自分で丸付け。終わったものを教師が確認。このように決めておくことで、子どもの見落としもなく、エネルギーを確実に注ぐことができます。

テストの日を決める

皆さんはテストをどのタイミングで実施しますか。僕のクラスでは、今年は月曜の1時間目と決めています。これには次の理由があります。

一つ目は、土日に自主学習が宿題で出るので、テスト勉強ができるからです。すぐにテストをすることで成果につなげます。

二つ目は、朝登校してきて、まだ休日モードの子どもたちが切り替わるからです。自分が勉強してきたことをすぐに問われるわけです。テスト前に再度復習をすれば、成果も上がります。

三つ目が、月曜日に専科の時間があるので、丸付けをその日中に行うことができるからです。こうすることで、子どもは即時評価をもらうことができ、間違いを忘れないうちに修正することができます。さらに、教師の放課後の時間も生まれます。

バッグの中身をスリム化する

帰ってからあれも、時間があればこれもと思って仕事を持ち帰っていませんか?

これを考え出すときりがありません。指示の原則で一時一事とよく言われますが、今やることも一つに絞ります。今はこれ。そう先に決めることです。そうすると、バッグの中身はスッキリします。旅の上級者はキャリーバッグを持っていかないと言います。少ない荷物をどうやりくりするかで、重要な物に集中でき、結果的に素早く準備できるそうです。

これらのことが、はじめに提示した三つの観点で共通している「僕の働き方」です。

基本フォーマットをこのように構成すれば、臨機応変な対応が必要な際にも、ぶれずに対応できます。応用や変更は基本があって生まれます。予定通りにいかなくても、どう変更すれば対応できるか、と考えることができます。

子どもと過ごしていて、幸せだと感じられる時間が少しでも長くなれば、それこそが働き方改革のような気がします。


紺野悟先生

紺野悟(こんの・さとる)
埼玉県戸田市立公立小学校教諭。
1991年埼玉県生まれ。2014年から埼玉県の教諭として勤務。埼玉Clover学び続ける教師ネットワーク代表。

イラスト/高橋正輝

『教育技術 小一小二』2019年9月号より

★小学館『みんなの教育技術』Webサイトでは小学校の先生に役立つ情報を毎日発信中★ぜひお気に入り登録して最新記事をチェックしてください!
↓↓↓
『みんなの教育技術』トップへ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連する記事

『働き方の知恵』の記事一覧

「苦手な子どもがいる」そう感じてしまう自分を否定しないで

教師たるもの、全ての子どもを好きでいなくてはならない。と思う人が多いことと思います。しかし、「苦手」と感じてしまう、その感じ方まで否定する必要はないのではないで…

特別対談「若手女性教師を育てるために大切なこと」

若手教師の指導・育成に日々取り組む女性教諭のお二人、樋口綾香先生と岡本美穂先生のスペシャル対談企画! 若手教員の現状や指導の苦悩に触れて、効果的なアドバイスやN…

仕事術 働き方改革
教師の名もなき仕事を効率化!自分でできる26技【♯三行教育技術】

「みんなの教育技術」をご覧いただいている先生方からTwitterで募集している♯三行教育技術(【技の名前+3行程度の箇条書き説明】に ♯三行教育技術 のハッシュ…

主任の仕事術&職員室コミュニケーションの技17【♯三行教育技術】

「みんなの教育技術」をご覧いただいている先生方からTwitterで募集している♯三行教育技術(【技の名前+3行程度の箇条書き説明】に ♯三行教育技術 のハッシュ…

いつやるの?今でしょ!即実践可能な働き方改革のススメまとめ

日本の教師は世界でもっとも労働時間が長いと言われています。働き方改革については『教育技術』でもいろいろ紹介してきました。これまでの記事のまとめを参考にしながら、…

管理職がいますぐ取り組むべき学校改革・学校経営7大まとめ

「学校改革」や「学校経営」をテーマにしたこれまでの記事をまとめて紹介します。全国学力・学習状況調査で実力を上げた北海道の小学校や、「すべての子どもが安心して共に…

1分でわかる仕事術|教師が持つべき3つの視点と2つのアプリ

働き方改革は周りが変えてくれるのを待つのではなく、「自分でできる」ことから進めていくのが一番の近道!! 一日15時間労働+土日も仕事をしていた小学校教諭が、いか…

学校に客としての対応求める「ユーザー化する保護者」どう対応すべき?

令和時代の保護者対応とは――? 来年度から新学習指導要領が小学校で全面実施。教育現場には、保護者や地域との連携も求められますが、現実には難しい面が多くあります。…

2019/12/17

大地震から子どもたちを守る!学級担任のための防災指導のイロハ

今年立て続けに各地の小学校で起こった事件や事故。もし万が一自らの学校に降りかかった場合、学級担任はどのような対応をすべきなのか。ここでは、防災のポイントについて…

2019/12/15

話題の校長、桜丘中・西郷先生が「校則をなくした」真の意図とは?

校則や定期テストを廃止したことが話題になり、各種メディアで大きく取りあげられた東京都世田谷区立桜丘中学校。校長の西郷孝彦先生に、自由な発想で学校改革に取り組む桜…

2019/12/14

もっと見る