二学期末の個人面談・授業参観のポイントと注意点

この状況の中で、保護者が学校に来る機会も減っています。数少ない機会なので、互いにとって有意義な時間にしていくことが大切です。学年のまとめの時期に向けて、しっかり準備をして子供の成長を保護者と共有することで、その後の支援に生かしていきましょう。教室や廊下の環境も整えておきます。全員の作品が掲示されているか、作品の破損や誤字脱字がないかなどを確認し、保護者を気持ちよく迎え入れる準備をしましょう。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・石川まゆみ

個人面談

前回の面談の内容を踏まえながら、子供の成長を共有し、学年末に向けて目標を確認し合います。話したいことが多くなる時期なので、話す内容を精選するとともに、感染対策や寒さへの配慮も必要です。時間通りに進めましょう。

面談の準備

  • 面談で話す内容をまとめておく
  • どの資料を見せて話すのかを決めておく
  • 前回の面談で保護者から挙がった要望や不安への説明を子供の成長とともに伝える

準備する資料例

  • 普段からの記録簿
  • テスト結果(例 漢字テストの実物)
  • 学習カード(ふり返りが書かれている)
  • キャリア・パスポート
  • 友達関係が見えるもの
  • 子供のノート
  • 作品
  • 作文

面談当日

時間は限られています。保護者と学級担任の話をバランスよくできるようにし、決められた時間で終わるようにします。感染症対策とともに共感的な雰囲気になるように、机や椅子の配置を工夫します。

はじめに、保護者から最近の様子を話してもらうとよいでしょう。

そして準備しておいた資料を基に、まずは子供の成長を伝え、気になることは今後の支援方法とともに伝えましょう。

予期せぬ話題が出ることもあるかもしれません。即答できないときには、「早速、調べてご連絡します」「学年の先生や管理職に伝えて、学年で見ていきます」などと伝えます。

授業参観

学年の締めくくりの時期になり、各教科等の学習のまとめを授業参観で行うこともあるでしょう。教師はねらいを明確にもち、子供たちの「こんなことを保護者に伝えたい」「こんなことを見せたい」という思いが実現できる内容や方法を検討します。子供たちの成長を伝えるとともに、友達との温かな関わり合いが見える時間にしていきましょう。

活動例

「○○さんありがとう 大豆物語 最終回」
総合的な学習の時間でお世話になった方への感謝の気持ちを伝える。

「十才の自分ありがとうを伝えたい」
自分の成長をふり返るとともに、周囲の人への感謝の思いを伝える。

ICTの活用

子供たちの様子を伝える方法の一つに、ICT機器の活用が考えられます。写真や動画を使用することができる、当日参加できない保護者にも伝えられるなどのメリットも踏まえ、学年に応じて検討してみるのもよいでしょう。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2021年12/1月号より

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