【相談募集中】教師間格差が出るからと、パソコンの持ち込みを禁止されている
ICTの活用が叫ばれる昨今。自分のパソコンを使って授業をしたいのに、「教師間格差」を理由に持ち込みを禁止されているという先生から、「みん教相談室」に相談が届きました。ここでは、香里ヌヴェール学院小学校 教諭兼研究員 樋口万太郎 先生からのアドバイスをお届けします。
目次
Q.教師間格差が出るからと、パソコンの持ち込みを禁止されています
教材を作ったり、授業で使ったりするために自分のパソコンを持ち込みたいですが、ダメだと言われます。理由は個人情報の心配とかではなく、スペックの高いパソコンを持ってきて仕事することで教師間格差が出るからと言われました。ICT活用ということが現場で言われ、勉強させられますが、実際にICTを効果的に活かすことができません。(332先生・50代男性 高校美術)
A.仲間集めをしてみてはどうでしょうか
この質問を読み始めたとき、てっきり個人情報でダメだと言われたのだと思ったのですが、「教師間格差」なのですね。少し安心しました。個人情報が理由であれば、持ち込むことは100%できません。でも、「教師間格差」であれば、「格差が起きないようにすれば持ち込むことができる」というようにも解釈することができます。つまり、まだ持ち込むことができる可能性が残されているのです。
そこで、同僚で仲間集めをされたらどうでしょうか。最初は数人かもしれません。それを少しずつ拡げていく……ということも大切です。
また、「これからパソコンやタブレット端末の使用に長けた子たちが高校に入学してくる」という現実的な理由を説得材料に使うのはどうでしょうか。ICT機器を使わない未来はもうないのですから。
最後に気になったことがあります。
それは、「教材を作ったり、授業で使ったりするために」と書かれていることです。これは教師視点の使い方です。今学校にあるもので代替することはできないのでしょうか。GIGAスクール構想で言われていることは、学習者視点(子どもたち視点)の使い方です。子ども自身が必要な時に使用するという学習者視点で、どのようなことができるのか再度提案されてみるのも良いかもしれません。
みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。