小5国語「“わが町ベスト・スリー”を決めよう」指導アイデア
教材名/「わが町ベスト・スリー」を決めよう(教育出版 五年上)
領域/方言と共通語
執筆/沖縄県公立小学校教諭・下地達也
編集委員/国立教育政策研究所 教育課程調査官・菊池英慈、那覇教育事務所指導主事・上里亮
目次
単元で付けたい資質・能力
①言語活動とその特徴
本単元では、「町じまん」を推薦し、それを聞き合うという言語活動を位置付けます。
一人ひとりが町じまんを一つ選んで推薦し、「わが町ベストスリー」を選ぶために「推薦の仕方はどうか」「聞き手に納得してもらえるか」などの視点で話し方を工夫し、お互いの話を聞き合います。
ここでは、中学年までに学習してきた「紹介」との違いを明らかにし、聞き手を意識して推薦することがらのよさを受け入れてもらえる内容になるように、効果的な話の構成や話し方について考えさせるようにします。
②言語活動を通して付ける資質・能力
推薦したい理由をはっきりさせ、相手によさが伝わるように話す力や、話の構成や内容の工夫を視点にもち、それらを聞き取る力を育成します。
③指導のポイント
・スピーチのVTRや発表原稿を提示したり、これまで学習してきた「紹介」と「推薦」を比較することで、子どもたちが推薦するときに大事なことを考え、推薦する方法を見いだすことができるようにします。
・発表の練習をする場で、観点をもって聞き合い、アドバイスし合うことで、発表内容や方法を見直しよりよい発表に高めていけるようにします。
【指導事項:知・技(1)カ 思・判・表Aアウエ 言語活動:ア】
単元の展開(6時間扱い)
アイディア① 「町じまん」を3年生にすいせんしよう
単元の導入では、三年生の担任からの手紙を紹介し、先輩としてこれまで社会科などで学んだことを生かし、「町じまん」を推薦しようという意欲付けをします。そうすることで目的意識・相手意識をもち、主体的に学習活動を進めていくことができると考えます。さらに、教師が推薦スピーチのお手本を示し活動のイメージをもたせます。
ワーク例
○○先生からの手紙
板書例
教師による「すいせん」スピーチ例
「推薦」スピーチのお手本を聞くことで、学習活動のゴールを明確にすることができます。教師が実演したりVTRなどで見せたりして、活動のイメージをもたせましょう。
スピーチのような話し言葉は一過性のもので消えてなくなるので、VTRにしたりプリントして文字化したりすることで、言葉に着目できるようにしましょう。
アイディア② 「すいせん」するときに大事なことを考えよう
導入で教師が示した推薦の発表原稿と左上の紹介を比較し、推薦するときに大事な事を捉えさせます。さらに、教科書の例文や「ここが大事」を読み、推薦するときに使う言葉や発表の構成についても取り上げ、自分の推薦に活かせるようにします。
子供の「しょうかい」スピーチ例
『小五教育技術』2018年4月号より