【相談募集中】更年期による不調もあり、仕事のモチベーションが保てない
50代のベテラン教諭から「みん教相談室」に相談が寄せられました。多忙に加え、更年期も重なり仕事のモチベーションが保てないそうです。この悩みに回答した東京都公立小学校校長 清水弘美先生の内容をこちらでシェアします。
目次
Q. 多忙で更年期も重なり、仕事のモチベーションを保つのが大変
教員29年目公立小学校理科専科です。2年前から理科専科となりました。今年は3年目理科専科と教務主任をしています。コロナ禍で忙しい日々であることと、更年期も重なり、気持ちも体も重くなりつつあります。
また、身近な同僚には管理職以外はみな年下で、相談されるばかりでやや疲れています。 主幹でもなく、主任教諭での教務主任という立場(学校内の事情)です。仕事上大きな問題はありませんが、モチベーションを保つのが、大変になってきました。
仕事を辞めようかとも考えたりします。 みなさんは、どのようにこの時期を過ごされているのか、アドバイスしていただけるとうれしいです。(あかべこ先生・50代女性)
A.仕事の中に遊び心を取り入れてみてはいかがでしょうか
あかべこ先生、分かります。体の変わり目は心も影響を受けますね。まず、体に関しては変化を受け入れることです。今までなら何でもないことが苦しくなるという現実。無理をしないで自分を甘やかすことに全力を注ぎましょう。
うまくサボるのはベテランだからこそできる技術です。時が来れば更年期は必ず終わり、そして「あれはなんだったの?」というくらい前向きな気持ちになってきますよ。大丈夫です。必ずその時は来ます。
さて、それでも仕事は続けないとなりません。辛いかどうかは楽しいかどうかです。同じことを繰り返していると、モチベーションが上がりませんね。仕事の中に遊び心を入れてみてはどうでしょうか。
私たちは「何のために教育をしているのか」と言えば、理科専科も担任も小学校も中学校も特別支援教育でも、すべての教育活動の目的は、「人格の完成」と、「社会の形成者としての力を付ける」ためです。簡単に言えば、子供たちに自分の「よさ」と「役割」に気付かせることだけです。
理科の授業もそこへつなげるためにあります。子供たちを見る時に、理科の知識・技能だけではなく、面白いことを言うとか、声がきれいとか、話し方がうまいとか、片づけを進んでやるとか、いつもニコニコしているとか、その子の「よさ」や、「みんなの役に立っている姿」をフィードバックしてみましょう。
「あれ? 先生のほめるところが変わった」と子供たちはすぐ気付き、さらにいい関係が作れますよ。それは私たち教育に関わるものの最高の喜びですね。
また、同じ方法でまわりの人たちとも関わってみましょう。相手を幸せにする言葉をかけると、同じだけ自分にも返ってきます。
みんなに頼られているということは、あかべこ先生はきっと素敵な人なのでしょう。そんなあかべこ先生だからこそ、職場を楽しくできます。自分の中だけでなく外を変えていくことで、結局今の自分を変えることにつながりますよ。
みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。