先輩の先生から学ぶ!夏休みあけリスタート術
2学期以降のため、夏休みにやっていることは? 夏休みの宿題チェックで気を付けていることは? 先輩の先生から、効率のよい仕事術を教えていただきます。
執筆/福岡県公立小学校教諭・村上暢崇
目次
Q 夏休み期間中は何をしていますか?
【採用10年目、5年担任の先生の場合】
私は本年度、校内の情報教育推進の担当者になりました。4月に子供たちに1人1台の端末が配付されましたが、授業での活用が進んでいません。同じ市内に、積極的に活用している学校があると聞いたので、その学校の担当の先生に話を聞きに行くことにしました。
自分の校務分掌に関するこれまでの状況を分析し、夏休みを2学期以降の取り組みを検討する期間として活用されています。他校への取材も学びたい仕事術のひとつです。
【採用5年目、6年担任の先生の場合】
去年の卒業生の文集を読みました。一人ひとりの貴重な体験とそこから学んだことが自分の言葉で書かれていました。また、自分の将来の夢や目標、その夢や目標を達成するために頑張ることを具体的に書いている子もいました。今は、自分の学級の子供が、そのような作文を書けるようになるために夏休み以降の指導計画を考えています。
担任する学年や学級の子供たちの最終像を具体的に描いておくと、2学期以降にやるべきことが明らかになりますね。
Q 夏休みの宿題チェックで気をつけていることは何ですか?
【採用7年目、5年担任の先生の場合】
私は5年生の担任をするのは2回目です。ドリルの丸つけは保護者にも協力を依頼していますが、内容が難しくなり、書き直しをさせるのに苦労している保護者も多いです。間違えた箇所が訂正されているかを丁寧にチェックしています。
確認すべき事柄を精選し、重点的にチェックすることで効率よく仕事を進めておられます。方針を事前に保護者と共有できるとより効果的になりますね。
【採用20年目、6年担任の先生の場合】
チェックした宿題については、必ず3日以内に子供たちに返却することを心がけています。そうしないと、子供はその内容を忘れますし、意欲も継続しません。また、2学期以降の学校生活を早くスタートさせたいという思いもあります。できていないことよりも、頑張ったことを評価して次につなぐことが大切と考えています。
長年の経験から得られたことですね。宿題をチェックすることが目的化して本質を見失うことがないようにすべきです。
イラスト/種田瑞子
『教育技術 小五小六』2021年8/9月号より