教師自身がキャリア・パスポートを作成する大きなメリットとは
子供たちだけでなく教師も成長するために、教師自身のキャリア・パスポートを作ることを提案します。がんばった自分や自己の成長を認識したり同僚から認めてもらったりすることで、次年度の学級経営に生かしていきましょう。なりたい教師像を描くことで教師も自分づくりをしましょう!
執筆/神奈川県公立小学校教諭・源 憲一
目次
三つの視点で自分づくり
まずは、自己をふり返る視点です。
- 自分ができたこと
- 自分がやりたいこと
- 自分がやるべきこと
この三つの視点で、自分の学級経営がどうだったかを具体的にふり返りましょう。
「自分ができたこと」について
1年間をふり返ってみて、自分ができたことを具体的に記録します。例えば、「学級だよりを毎週月曜日に発行できた」「漢字小テストで全員満点にできた」などです。「できた」と思うことは自然と次の目標が具体的になります。
「自分がやりたいこと」について
周りの同僚や先輩の取り組みを見て、「真似したい」「憧れる」と思うことがあると思います。先輩のよい姿を見て、「自分がやりたい」と思うことを見付けましょう。見付かったら、ぜひその先輩にコツや取り組み方のアドバイスをもらいにいくとよいです。
「自分がやるべきこと」について
自分がやるべきことを自分で見付けられるようになると、成長し続けることができるようになります。そのためには、まず周りの先輩の自分への関わり方や校務分掌から考えることが大切です。考えてもよく分からない場合は、思い切って質問してもよいと思います。
質問する場合は、必ず自分の考えも伝えましょう。
記録しよう!
教師としての自分づくりのために、とにかくメモをすることは一つの有効な方法です。ノートを1冊用意して、自分ができたこと、やりたいこと、やるべきことを記録して残していきましょう。そして、1か月に1回でも読み返して、「そうだったな」と思い出しましょう。思い出すことで意識して日々の教育活動に取り組むことができます。
子供だけでなく、教師自身も自己の成長のために努力している姿を示すことも教育環境の一つだと思いませんか。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年3月号より