小2算数「2けたのひき算」指導アイデア《2位数の減法の計算と筆算のしかた》
執筆/東京都品川区立御殿山小学校教諭・内藤信義
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一
東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷 豊
単元の展開
第1・2時(本時)2位数の減法の計算のしかたと筆算のしかたを考える。
▼
第3時 2位数(繰り下がりなし、空位、欠位あり)の筆算のしかたを考える。
▼
第4・5時 繰り下がりのある筆算のしかたを考える。
▼
第6時 2位数(繰り下がりあり、空位、欠位あり)の筆算のしかたを考える。
▼
第7時 加法と減法の関係を調べ、答えの確かめをする。
▼
第8時 適用問題を解決し、習熟を図る。
本時のねらい
2位数の減法のしかたを考えることを通して、減法の筆算のしかたを理解する。
評価規準
2位数の減法の計算のしかたを、ブロックや式などを用いて数の仕組み(十進位取り記数法)に着目して考え、説明している。
欲しいお菓子を2つ選びましょう。いくらになりますか。
この前のたし算のときみたいだね。私はゼリーとすだこ。
14+15=29
僕はおせんべいとラムネ。筆算でやりました。
たし算の計算のしかたを考えたり、筆算で計算したりできるようになりましたね。いろいろ買いたいところだけど実は……、たろうくんは13円しかないのです。どのお菓子なら買えて、残りはいくらになるでしょう。
ガムしか買えないよ。
13-7=6。6円しか残らないね。
おせんべいが好きなみさこさんは30円もっていますが、買えますか。残りはいくらですか。
買えます。30-20=10。10円残ります。
みんなすごいですね。ひき算で残りのお金も求められるのですね。お菓子屋さんでもきちんと買い物ができそうですね。すばらしい。
けんたさんは39円もっています。15円のすだこを買います。のこりはいくらですか。
どんな式になりますか。式をかいてみましょう。
39-15です。
どうしてひき算だと考えたのですか。
39円から15円払うからです。
さっきのおせんべいの式と同じだからです。
39-15は今までと違って、両方2けたで大きな数のひき算ですが、どうやって計算すればいいのでしょう。
39-15のような2けたのひき算の計算のしかたを考えよう。
見通し
残りは、だいたいいくらになりますか。
十の位が30と10だから、20くらいだと思います。
一の位の数もあるから、20よりちょっと大きいと思います。
計算のしかたを考えて説明してほしいと思います。何を使って考えますか。
ブロック図を使って考えてみたいです。
十の位の数と一の位の数を分けて引いてみます。
サクランボ図をかいてみたい。
筆算でやってみたい。
どうして、それをしようと思ったのですか。
たし算のときもブロックを使ってやったからです。
一年生のときにサクランボ図をかいて、ひき算を考えたからです。
たし算のときと同じように、筆算でできそうだと思ったからです。
ポイント
どのくらいの大きさかを聞くことで、十の位どうしの差に着目させましょう。そして、どんなことをしようと思うかのアイディアを出し合うことで、解決への見通しを共有します。さらに、それを思い付いた理由まで聞くと、既習を意識して考えるよさを実感させることにつながります。
自力解決の様子
A つまずいている子
位ごとに引いていない。
B 素朴に解いている子
位ごとに引いている。
C ねらい通り解いている子
位ごとに分けて引いている。
D ねらい通りに解いている子
〔言葉で説明〕
まず、十の位の数を引くと、30-10=20(3-1=2)
次に一の位の数を引くと、9-5=4
合わせると20+4=24
学び合いの計画
イラスト/横井智美