集大成をめざす!3学期の係活動のポイント
皆さんの学級では、これまでにどのような係活動が行われてきましたか? 5年生は、高学年らしい創意工夫が見られる係、6年生は、小学校の思い出づくりにつながる係など、3学期が子供たちの1年間の集大成となる係活動になるといいですね。
執筆/福岡県公立小学校教諭・大嶌裕也
目次
最後の係活動、係の見つけ方や決め方にもこだわりたい
事前の準備をしっかり行う
これまでの係活動を振り返る
- 学級の目標と照らし合わせる。
- 個人の成長、よさや課題から、どうすればその課題が解決できるのかを考える。
自分たちの学級にふさわしい係を見つける
- 係活動発見シートなどのプリントを用意する。
- 自分のよさや学級の課題を考える。
学級会で係を決める
どの係が学級に必要なのかを話し合う
- 学級全体に目を向けさせる。
子供と共通理解をしておく
- 係の人数や男女混合にすることを確かめる。
- 誰がどの係をするか、決め方を確認する。
納得できる係に所属できるようにする
- 第1希望から第3希望まで決める。
- 頑張りたいこと、なりたい理由を具体的に書く。
- どの係でも活躍できそうな子供には、個別に相談し調整する。
係活動を行う子供たちが、どのような姿だったら、魅力を感じますか? 魅力溢れる係活動には、子供の活躍する姿、努力する姿、成長した姿が見られるはずです。教師には、係活動を子供に任せるのではなく、意図的なかかわりが必要なのです。
子供たちの意欲が高まり、継続するような手立てを!
係活動が停滞している、うまくいっていないと教師が感じたときには、すぐに手立てをとりましょう。
係活動の時間を設定する
すぐに教師が係活動の時間を設定しましょう。その際に、事前に日時を伝え、その時間で何をするのかを考えさせておきましょう。
どうすればうまくいくかを考えさせる
活動が中途半端になっていたり、一部の子だけが頑張っていたりと、活動がうまくいっていないときは、どうすればうまくいくのかを子供たちに考えさせましょう。教師は、必要に応じて助言しましょう。
褒めたり、紹介したりする
子供たちの活動のよさを見つけ、朝の会や帰りの会等で称賛したり、熱心な係や子供を学級通信等で紹介したりして、参考にできるようにしていきましょう。
具体的にどこがいいのか、結果だけでなく過程や努力など、活動の仕方を褒めましょう。
「ありがとう」を伝える
子供たちが係活動を頑張ってよかったと思えるよう、係活動の頑張りを褒め、さらに感謝の気持ちを伝え合いましょう。
次年度に生かす「しかけ」づくり
子供たちの係活動の様子を、ぜひ、写真や動画で記録をしましょう。特に、子供たちが係活動で作成した成果物があれば、保管することをお勧めします。
新学期に係活動の成果物を教室に置いておくと、子供たちに興味や関心を持たせる「しかけ」になります。子供たちの経験したことのない、新しい活動へとつなげ、楽しく豊かな学級生活にしていきましょう。
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小五小六』2021年1月号より