読書好きな子どもに育てるには
出版される書籍の冊数や書店の数が年々減少している現在。大学生の読書離れも問題視されています。大学生になってから、読書活動を活性化させるのはとても難しいでしょう。小学生のうちに、読書習慣を身に付けておくことが大事です。読書好きの子を育てるためには、教室の環境を整えておくことが大切です。また、中学年に適した図書を選定することも必要です。さまざまな手立てを紹介します。
執筆/東京都公立小学校主任教諭・小田友美
目次
読み聞かせ
先生自身が本に親しみ、自分の好きな本を紹介したり、読み聞かせをしたりします。読み聞かせは、5分程度で行い、長い話の場合は、続きは次回に、というようにします。内容に関心をもたせ、自主的に本を手に取らせるようにします。
読書好きになる本棚
学級文庫には、だれでも読みやすい絵本や文字の大きい本など、読書が苦手な児童向けの本も入れます。
教科で扱う教材に関連した図書も興味をもちやすいでしょう。国語の物語文や詩の作者でもあるあまんきみこや新見南吉、工藤直子の本、理科の植物や動物の観察に適した図鑑。また、社会の調べ学習の資料に利用できる本や人気シリーズの本、子供たちが好きなスポーツに関連した本などもお勧めです。
おすすめ本の木
おすすめの本を一人ひとりが選び、葉の形をしたカードに本の題名やお勧めの理由を書きます。カードは大きな木を描いた模造紙などに貼っていきます。葉を茂らせて、大きな木にしようとの動機付けにもなります。
イラスト/山本郁子
『教育技術 小三小四』2021年1月号より