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「ネットいじめ」調査開始以来最多の1万8870件【教育ニュース】

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先生だったら知っておきたい様々な教育ニュースについて、東京新聞の元教育担当記者・中澤佳子さんが解説します。今回のテーマは増え続けている「ネットいじめ」についてです。

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執筆/東京新聞記者・中澤佳子

「ネットいじめ」は、調査を始めた2006年以来最多の1万8870件【教育ニュース】メイン

同級生からのネットいじめで小六女児が命を断つ

使い方次第で人を助ける道具にも、傷付ける凶器にもなる。子供たちが学習で使うパソコンやタブレット端末も、その一つかもしれません。

「いじめの対応は、積極的な認知に始まり、早期の組織的な対応や児童生徒への継続的な支援が重要」。文部科学省は9月21日付で、各教育委員会にそう通知しました。

文部科学省 「いじめ防止対策推進法等に基づくいじめに関する対応について(事務連絡)」

認知と初動対応を適切にしなければ、重大事態につながると真摯に受け止める。些細な兆候でもいじめの疑いをもち、複数の教員で関わって組織的に動く。自殺などいじめ防止対策推進法の「重大事態」が疑われるときは速やかに教委に報告…。通知は随所に下線も添え、対応の徹底を促しています。

内容はこれまでの要請とさほど変わりません。今回通知したのは、一人の子供が自殺したからです。昨年11月、東京都町田市の小六女児が、同級生からのいじめを訴える遺書を残し、命を絶ちました。いじめには、国の「GIGAスクール構想」に基づき、学校が一人1台貸与していたタブレット端末も使われていました。女児が通った学校は、構想の先進校として当時全児童に端末を渡していたのです。

学校は事前にアンケートでいじめを把握し、関係児童の「指導」をしたと言います。

けれど、指導後も端末から女児の悪口が書き込まれ、ネット空間でいじめが続きました。学校側のIDやパスワードの管理もずさんで、いじめに拍車をかけた可能性があるとも言われています。

「学習以外の用途に端末を利用する」などが課題

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