先生たちへの応援歌『通用門ぬけた帰り道』オリジナル動画/歌詞/柿島伸次さんインタビュー

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95年続いてきた雑誌『小一〜小六教育技術』は、2022年度より紙からWeb配信へと刊行形態を変更しました。しかし形は変わっても、私たちの「先生を応援したい」気持ちは変わりません。

でも今、がんばる先生にしたいのは、「がんばりすぎないで」という応援。そんな私たち編集部の思いをこめた現代の先生への応援歌ムービーを、ここにお届けします。

「通用門ぬけた帰り道」歌詞全文

歌詞

柿島伸次さんインタビュー

今回、みんなの教育技術のために、先生への応援ソング「通用門ぬけた帰り道」を書き下ろしてくれた柿島伸次さん(かっきー&アッシュポテト)に、制作にかけた思いを聞きました。

柿島さんレコーディング風景
柿島伸次さん(かっきー&アッシュポテト)
麻生祥一郎さん(かっきー&アッシュポテト)
麻生祥一郎さん(かっきー&アッシュポテト)
タカバタケ俊さん(かっきー&アッシュポテト)
タカバタケ俊さん(かっきー&アッシュポテト)

かっきー&アッシュポテト
「はなかっぱ」(NHKEテレ)EDテーマ作詞作曲ほか、ミュージシャン、作曲家、編曲家として多数の作品に参加している柿島伸次(Vo,G)と、麻生祥一郎(Dr)、タカバタケ俊(Ba)によるバンドユニット。『スイヘイリーべ〜魔法の呪文〜』(https://www.youtube.com/watch?v=hc08LP69lVM)はYoutubeで930万回再生を超える。子どもの知的好奇心をかきたてる楽しい歌が詰まったC D「もっと知りたい やってみたい!探究ダッシュ!〜宇宙、元素、人体、九九〜」(日本コロムビア)など、子ども、教育関係者に支持される楽曲を多く発表している。


柿島伸次さん「僕は、弟夫婦も妹夫婦も娘も教師と保育士という家系で、教育現場の過酷さについてはよく耳にしていました。でも、この企画がスタートして、改めて#教師のバトン を見ていたとき、そこからは想像を上回る学校現場の理不尽なシステムに対する悲鳴が聞こえてきました。そんな中でもがんばろうという歌にはしたくないと思いました。そうしたら、何も変わらなくなってしまう。抗ってもいい、という強いメッセージを届けようとも考えました。

でも、そういう状況であることは重々わかった上で、それでも大切な人に言葉をかけるとしたらどんなメッセージにするかと考えたとき、それは、体が大事、命が大事ということだったんです。

明日が楽しみじゃないなんて、人生じゃないと僕は思います。命を大事にするっていうのは、元気でいるということ。よく『しめしがつかない』と、言うけれど、先生にとっての『しめし』って、元気でいることじゃないでしょうか。いい教室は、先生が元気じゃないとありえないと思います。

『できないんじゃなくてできることが違うだけなんだよね』『そろわなくていいよ足並みなんて』というのは、子どもに対して言うように、自分に対してもそう言ってほしい。足並みをそろえようとするから「できる・できない」が生まれ、「ねばならない」が生まれ、がんばりすぎてしまうから。

先生たちが、子どものあらゆる状況に対応するために、サコッシュの中にいろんなものを詰めていつもぶら下げていたり、机と机の間から子供のいろいろなものを敏感に感じ取っているという話を聞いて、先生たちの強い誇りを感じました。「先生になりたい」と思ったときに描いていた夢を、追いかけてほしいと思いました。

だから、”優しい効率”が大切で、ちゃんと睡眠をとって、できないことはできる人に頼って、元気に、自分のペースで、夢を叶えてほしいです。バンドって、そういうものですよ。ドラムは叩けないけど、歌は歌える、とかね、そういう人たちが集まってなんとか一つのものを作っていくんです。今回のレコーディングも、本当に楽しい時間でした。

この歌では、先生が描いた夢を”花”と表現しました。これは僕も、本当につい最近になってやっと思えるようになったことで、それくらい難しいことですが、花っていうのは、まわりから高く評価されるわかりやすい形ではなくても、自分の立ち位置の、その足元に、みんなそれぞれに違う種類でたしかに咲いているものだと思うんです。たくさんの先生に、この歌が届くことを願っています」(談)

柿島さん集合写真
レコーディングに参加してくださった皆さん。写真後列左から、麻生祥一郎さん(Dr Cho)、西本明さん(Piano Rhodes)、柿島伸次さん(Vo Ukulele)、タカバタケ俊さん(Ba Cho)、前列中央、佐橋佳幸さん(Eg Ag Pedal steel)。

取材・構成・文/福原智絵


「子どもが描いた先生のイラスト・パラパラマンガ」入選作品を発表

この応援歌ムービー制作に際して募集した、子どもたちが描いた先生のイラストとパラパラマンガからは、子どもの目からしか見えない先生の日常が見えてきました。編集部で特に印象に残った作品を入選作品として紹介します。

やまーるさん(小五)

電子黒板を使用中、間違えて家族写真を出してしまったというエピソードをコミカルなマンガにしてくれました。

入選作品1
入選作品1
入選作品1

「微笑ましい失敗談を通じて、先生が我が子だけでなくクラスの子どもたちにも、深い愛情をもって接しているのだろうということが感じられます」(選者・中村)

須永小春さん(小二)

先生が赤ペンでテストのまるつけをして「よくできたね」といっているところを描いてくれました。

入選作品2

「担任の先生に笑顔でほめられたときのうれしさがよく伝わってきます。やっぱり先生の笑顔とほめ言葉は、最高のごほうびですね」(選者・山本)

浅井美哉子さん(小四)

「とってもやさしい!!」という先生の顔を解説入りで描いてくれました。

入選作品3

「子供たちとのコミュニケーションがしっかりとれていて、学級づくりがうまくいっている先生なんだろうなということがこの絵から伝わってきます」(選者・阿部)


みんなの教育技術は、これからも先生の”優しい効率”に寄与し、元気を届けるサイトでありたいと思います。

これからも、どうぞ、よろしくお願いします。

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