「開かれた学校」をめざす、地域や企業と連携アイデア

これからの学校は、学校だけで教育活動を行っていくのではなく、地域や企業の力も借りながら教育活動を行っていく必要があります。その際、学校と地域双方の思いや目標を確認して活動を進めていくことも重要なポイントとなってきます。

執筆/福岡県公立小学校教諭・二田水祐倫

地域や企業の人材活用~開かれた学校をめざして~

地域集会

地域とともに子供たちの生活や安全を見守る取組として行います。

夏休み前など、長期休業に入る前に地域の自治会長や民生委員、公民館館長等に学校に来てもらい、地域での生活、きまり等を話し合う集会を行います。

事前

  • 各町内ごとに集まり、高学年を中心に地域での生活のきまりなどを話し合います。

当日

  • 地域ごとに集まり、進行を高学年の子供が行います。 
  • 事前に話し合っていたことを地域の方々に聞いてもらいます。
  • 地域の方からアドバイスをもらいます。
    ※この際、担任は、それぞれのグループから出た考えを地域の方に事前に伝えておき、当日、どのように話をしてもらうかを打ち合わせしておきます。
  • 地域ごとに集団下校を行う。

このように、集会を行うことで、子供も地域の方もお互いに自分の町内にどのような大人がいて、どのような子供がいるかわかり、より交流が深まります。

異年齢集団活動

異年齢で活動することは、子供たちにとってこれからの世の中を生きていく上で社会性を身につけるためには必要なことです。そこで、外部から講師を招いて、コーディネートしてもらいます。

企業コンサルタントの中にも人材育成として様々な手法を持っている方がいます。その方をお招きして学習を進めてもらいます。

時数は、学活(1)のウ(学校における多様な集団の生活の向上)や教育課程外に位置づけます。

例えば、マシュマロチャレンジをしてみましょう。これは、パスタと備品を使い、できるだけ高いタワーを建て、最後にマシュマロをタワーの上に乗せてその高さを競うゲームです。企業等では、組織形成の手法として活用されています。

マシュマロチャレンジ
イラスト/編集部

マシュマロチャレンジとは ⇒  日本マシュマロチャレンジ協会 – 日本マシュマロチャレンジ協会 (marshmallow-challenge-japan.org)

みんなで協力して挑むことで「役割分担」や「コミュニケーション」の重要性を体験を通して学ぶことができます。

ここでのゲストティーチャーの役割は、解説ではなく、ファシリテーターとして子供の声を引き出しながら学びをサポートしてくれます。

複数回繰り返すことでPDCAサイクルの重要性を学ぶことができます。専門家と連携する意義がここにあります。

食育

学校教育において「食育」は家庭科だけではなく、全教育課程を通して健全な食生活を実践する力を育んでいきます。食に関して多方面で活躍されているフードディレクターを講師として招聘することで、より学習が深まることが期待されます。季節に合わせて、12月には雑煮づくり、節分には恵方巻などの調理実習を学習参観で行うこともよいでしょう。

単に料理の仕方を教えてもらうだけでなく、食の大切さや素晴らしさについて話をしていただくことも大切です。

伝統行事

どこの地域にも昔から伝わる伝統行事などがあるのではないでしょうか。社会や総合的な学習の時間で学習するときに、伝統行事に参加されている方に来ていただくことができるとより学習が深まります。

その他、地域との連携においては、昔の遊び、戦争体験、読み聞かせ、地域清掃など連携を図ることができる場面はたくさんあります。

この際、念頭に置かなければならないことは、地域と企業と学校がお互いに「当事者」となり、共通の目標に向かっていくことを大切にしていきましょう。

また、連携を図るにあたって、該当学年が単独で外部と交渉するのではなく、事前に管理職などに相談することも大切です。

地域や企業との連携を図るにあたり、事前にカリキュラム表を作成し、見通しを持ち、かつ系統性のある学習にしていくことができるようにしていきましょう。

イラスト/北澤良枝

『教育技術 小五小六』2020年12月号より

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