オシエルズのお笑い初任研04「SNS問題」【コント&解説】
現役教員同士のお笑い芸人コンビ・オシエルズのコントと、みんなの先輩・公立小学校教諭の佐々木陽子先生の解説で、新人教師がついやってしまいがちな現場のNG事例について楽しく学べる「お笑い初任者研修」の時間です! 公的な研修ではなかなか教わらないような、痒いところに手が届く、超実践的な内容でお届けしていきます。
第4回目は、SNSやスマホの利用をめぐる保護者対応と、学校と家庭の双方で子供たちの安全を守っていく協力体制の築き方について学んでいきましょう。
目次
家でのSNSの使いすぎ、それって家庭の問題じゃないの!?
新人 矢島先生、ちょっと聞いてくださいよ〜!
先輩 どうした?
新人 この前、ある保護者から連絡が来て、「うちの子がSNSを使って一晩中ゲームしてるんですけど、先生の方で注意してください!」って言われて。
先輩 あー。まあ、よくある案件だな。⋯で、なんて言ったの?
新人 「それはご家庭の問題なんだから、保護者の方で注意してください!」って言ったら、口喧嘩になっちゃって(怒)!
先輩 えぇ〜? なんでそんなこと言っちゃったのよ〜!
新人 今も学校の方に電話で保護者からクレームが入ってるみたいなんですけど! これって僕が悪いですか!?
先輩 まぁ⋯それは、野村先生の伝え方が悪かったとしか言いようがないな〜。
新人 僕、ちゃんと言いましたよ! 「SNSじゃなくて『ソーシャルネットワークサービス』だ!」って。
先輩 そこ、どうでもいいわ!
新人 ⋯え?
先輩 正式名称を伝えろってことじゃないのよ。
新人 どういうことですか?
先輩 SNSの問題っていうのは、結構難しいんだよ。
新人 はぁ⋯
先輩 っていうのもさ、子供は結構SNSを使ってバンバン、コミュニケーション取ってるでしょ? それで、「うちの子、SNS取り上げたら仲間はずれにあっちゃうかも」って思ってる保護者さんも少なくないからねー。
新人 えー、どうしたらいいんですか?
先輩 まずは、
先輩 使う時間帯とかね!
新人 ほぅほぅ⋯
先輩 あとは、
っていうのが大事だと思う。
新人 協力体制ですか。
先輩 うん。たとえば、学級通信とか、学年だよりとかで「SNSの使い方について保護者さんはこうしてください」って協力を仰ぐとかね。
新人 あ〜、なるほどね!
先輩 まぁ、今回の一件は、野村さんが誠心誠意謝って、その保護者さんと、どういうふうに協力できるか話し合ったらいいんじゃないかな。
新人 あ〜、なるほど! じゃあ、教師と保護者の役割にラインを引きたいと思います!
先輩 あれっ!? ⋯もしかして今の、SNSの「LINE」で、うまいコト言ったつもり?
新人 矢島先生、そこに気が⋯ツイッター(Twitter)?
先輩 アハハ⋯ダメダメダメ! これ以上やったら、誰もTikTok(得)しないやりとりになっちゃう!!
佐々木先生のコメント
いや〜、皆さん、いかがでしたか?
最後は楽しいダジャレのオンパレードでしたね!
野村先生が言うように、「これって僕が悪いですか?」という気持ちもわかります。
しかし、矢島先生が言うように、学校全体でルールの確認をして家庭でもルールを作ってもらい、双方で子供たちの安全を見守っていくことが大事です。
ルールを作って終わりにしないで、その後も継続して呼びかけて見守っていきましょう!
それでは、また⋯じゃあね♪
佐々木陽子
小学校教諭。著書に『クラスがまとまる!小学1年生学級づくりのコツ』(ナツメ社)、『子どもの心をガッチリつかむ!とっておきの教室トーク&学級経営ネタ60』(明治図書出版)ほか。一児の母。
オシエルズ
2013年3月結成。現役教員の矢島ノブ雄(写真左)と野村真之介(写真右)によるお笑いコンビ。お笑いライブのネタやMCの出演だけでなく、企業や子どもを対象にしたワークショップ・講演・研修などを行っている。2014年11月、矢島が代表となり「FUNBEST」を設立。矢島は一般社団法人 日本即興コメディ協会 代表理事。YouTube「オシエルズチャンネル」では、漫才・コントの他、笑いのテクニックやコミュニケーションスキルについての解説動画などを発信している。