係活動を2学期に再編成して盛り上げよう!【低学年】
2学期は、これまでの係活動を見直し、再編成して盛り上げるためのポイントの紹介です。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・木村綾子
目次
これまでの活動を見直し、編成して盛り上げよう
前半の係活動をみんなでふり返りながら、次の係編成をしましょう。
低学年であっても、これまでの活動経験を生かした活動はたくさんできます。それには、教師が子供たちの活動をしっかりと把握しておく必要があります。
また、毎日の生活の中で、「やってみたい」「楽しそう」という子供たちの声があれば、係編成の際に、「こんな話をしているのを聞いたけれど、係の活動でできそうかな」などと教師から投げかけてみるのもよいでしょう。
ふり返りの時間をつくる
これまでやってきた活動から「よかったことやうれしかったこと」「ちょっと難しかったこと」を子供たちと一緒にふり返ります。
ふり返りで出たことは、模造紙などに書いて教室に掲示しておきましょう。特に後半の係活動に生かせそうなことには、目立つように印を付けておくと、次の活動に生かせるでしょう。
後半の係活動を決める
前半の活動のふり返りから、後半の係活動をみんなで決めていきます。
「〇〇係の△△の活動は楽しかったから、またやりたいな」「次はもっと〇〇な活動をしてみたいな」という子供たちの声を聞きながら話し合っていきましょう。
また、再編成の際はもう一度係について子供たちと確認しておきましょう。
- 自分たちがやって楽しい
- 続けてがんばれる
前半の活動のふり返りの他にも、自分たちの学級目標に照らし合わせて係の活動を考えていくことができます。「こんな係があったら、自分たちの学級がもっと楽しくなる」という視点を増やすことで、さらにパワーアップした係活動になっていくでしょう。
計画表を活用する
そろそろ計画表を作ることをおすすめします。低学年なら、1〜2週間のスパンで計画を立て、実行し、ふり返りまで行う経験ができるようにします。
- 計画表は教室内に掲示して、いつでも子供たちが見られるようにしておきます。
- 子供自身が計画表に書き込みができる位置に掲示します。また、活動の途中に、計画を見直して書き込むことができるということも伝えていきましょう
「計画を見直しましょう」だけでは、なかなか進まない係が出てしまいます。はじめのうちは、学級全体で見直しの時間を確保していくとよいでしょう。
一年生の係活動
一年生は「お仕事」として、例えば、窓係・電気係などの活動をどんどん経験していくことが大切です。この時期、自分たちの決めた活動内容に進んで取り組んでいくことや「ありがとう」「助かったよ」と自分のやったことが役立っているという経験を積んでいけば、これから先の係活動への意欲にもつながります。
二年生の係活動
二年生は、これまでの活動経験を生かしながら、自分たちで創意工夫できる活動が中心となります。「こんな工夫してみたよ」という係の活動を全体の場で発表したり、教師が朝の会や帰りの会で紹介したりする時間を設けるとよいでしょう。
まずは「やって楽しい」が一番ですが、相手意識をもった活動が見られたときは、教師が価値付けていくことで活動内容の幅が広がっていきます。
学校全体の活動と係活動を結び付ける
この時期、学校全体で「読書週間」に取り組む学校も多いと思います。この取り組みを学級の係活動と一緒に行うことで、より効果的なものになります。
活動内容の工夫あれこれ
- 図書室で人気の本を図書館司書や司書教諭に聞いて「紹介ポスター」を作る。
- 学級文庫のおすすめの本を紹介する。(読み聞かせや紹介スピーチなど)
- 学級用図書カードを作る。
- みんなのおすすめの本を聞いて、図書新聞を作る。
係活動でも密にならずに行う工夫が必要になってきます。学校や学年での情報交換や共通理解をしっかりと行いながら、場所や時間の設定に配慮して、活動を進めていくようにしましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2020年10月号より