小6社会「天皇中心の国づくり」指導アイデア
執筆/埼玉県川口市教育委員会文化財課主査・井出祐史
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登
目次
目標
世の中の様子、人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して、遺跡や文化財、地図や年表などの資料で調べ、大陸文化の摂取や大化の改新、大仏造営の様子を手掛かりに、天皇を中心とした政治が確立されたことを理解できるようにする。
学習の流れ (6時間扱い)
問題をつくる(2時間)
○ 聖徳太子がめざした国づくりについて話し合う。
○ 聖徳太子が亡くなった後の国づくりについて話し合い、予想をもとに学習問題をつくり、学習計画を立てる。
〈学習問題〉
聖徳太子が亡くなったあと、だれがどのような国づくりをめざしたのだろう。
追究する(3時間)
○ 大化の改新の後、中大兄皇子や中臣鎌足によって天皇中心の新しい国づくりが行われたことについて調べる。
○ 大仏づくりの様子から、聖武天皇の願いや天皇を中心とする政治が全国に及んだことについて調べる。
○ 遣唐使や正倉院の宝物、鑑真の来日などから大陸との交流について世界地図などを活用して調べる。
まとめる(1時間)
○ これまでに調べてきたことをもとに、学習問題の結論について話し合う。
導入の工夫
聖徳太子がめざした国づくりについて話し合い、聖徳太子が亡くなった後、国づくりがどのように行われたのか予想することで学習問題をつくるようにします。
1時間目
聖徳太子は、どのような国づくりをめざしたのでしょう。
この頃の国内外の世の中の様子や聖徳太子の業績、年表や世界地図などをもとに、話し合い、板書に整理します。
2時間目
予想や調べたことをもとに学習問題をつくり、学習計画を立てます。
聖徳太子が生きている間に、めざす国づくりはできたのですか。
完成する前に亡くなってしまったのだよね。その後、どうなったのだろう。
年表の続きを調べると、その後に受けついだ人がいるみたいだよ。
学習問題
聖徳太子が亡くなったあと、だれがどのような国づくりをめざしたのだろう。
問題をつくる(2 /6時間)
聖徳太子が亡くなった後の国づくりについて話し合い、予想をもとに学習問題をつくり、学習計画を立てます。
まとめる(6 /6時間)
これまでに調べてきたことをもとに、学習問題の結論について話し合い、自分の考えを文章にまとめます。
発問の工夫
イラスト/横井智美、栗原清
『教育技術 小五小六』2020年7/8月号より