小学校高学年の学級会運営3つのポイント
高学年の子供たちと一緒に、自治的・自主的な取組ができる学級をつくってみませんか。そのためには、子供たちが、学級の課題を見つけ、学級をよりよくするために、折り合いをつけながら、建設的に合意形成を図る場が不可欠です。このような場を「学級会」といいます。
執筆/福岡県公立小学校教諭・有得辰俊
目次
ポイント1 めざす学級像を具体化しよう
高学年の子供たちが互いに協働して諸問題を解決し、自分たちの生活をよりよくしていく過程を具体的にイメージします。
高学年の学級会例を下に示しています。このような活動を子供だけの力でできるようになることを目標とします。
ポイント2 実態を知ろう
- 学級会の経験があるか。
- 自分たちで計画委員会を組織し、話し合った経験があるか。
子供たちにどんな経験があり、どんな学びがあるかを知ることが大切です。
ポイント3 道具の準備をしよう
学級会コーナー
学級会の計画委員会のメンバー、議題、提案理由、提案者、話合いの柱を掲示します。次の話合いの見通しがもてるようにつくります。
- 議題箱・議題提案用紙の設置
子供たちが話し合いたい議題やその理由について提案できるように、議題箱を併設します。議題提案用紙の書き方についても、確認します。
- 学級会セット
学級会をスムーズに進めさせるためには、まず、場づくりが大切です。話し合う場を自主的に設定できるように、学級会セットを準備します。
- 黒板に貼る物
「第◯回学級会」
「議題」
「提案理由」
「提案者」
「話合いのめあて」
「話合いの柱」
「決まったこと」
- 意見を書き込む短冊
- 話合いのめあての番号カード
- 司会班の札
「司会」
「副司会」
「黒板記録」
「ノート記録」
- 学級会ノート
学級会ノートには、計画委員会で決まったことを書き込めるように作成します。
- 発表の話型の確認
賛成・反対意見を言う場合、折り合いをつける場合などの話型を確認します。
賛成意見を言う場合
私は、○○がいいと思います。理由は~なので、めあての〇○が当てはまるからです。
折り合いをつける場合
私は、△さんの意見を聞いて、○○でもいいなと思いました。
よりよい学級をつくるために話し合うことは、子供を育てます。レッツ学級会!
イラスト/菅原清貴、横井智美
『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より