小5算数「小数のかけ算」指導アイデア
執筆/新潟県公立小学校教諭・清野佳子
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟県公立小学校校長・間嶋 哲
目次
本時のねらいと評価規準
(本時の位置 1/10時)
ねらい
リボンを2.3 m買ったときの代金について乗法のきまりや数直線を用いて表すことを通して、既習の倍の見方を活用して考え、小数をかける意味について説明している。
評価規準
(整数)×(小数)になる場面について立式し、その意味について、言葉と数直線で表すことができる。
問題場面
みくさんたちは、手芸クラブで使うリボンを買いにきました。どのリボンも1m80円で売っていて、何m買うかを考えています。
実物のリボンや紙テープなどを提示して、問題場面のイメージをもたせる。また、子供たちにいくつかの長さの場合を想定させ、互いに答えさせながら、長さが変わると値段が変わることを把握させる。
量り売りといって、お客さんが買う量を決められます。
じゃあ、2m買うとしたら……。
80 × 2 = 160 で160円だね。
3m買うなら、80 ×3= 240 で240円だね。
みくさんは、2.3m買うことに決めたそうです。リボンの代金は何円でしょうか。
2.3mは2mと3mの間だから、160円から240円の間に答えがあるね。
2mのとき80 ×2だったから、式は80× 2.3 かな。
2mや3mのときは1mの2個分や3個分と考えて、「1mの値段×買う長さ」にしたよ。今は、2.3mだから80×2.3 でいいと思うけれど、「2.3個分」とは言わないよね。
本時の学習のねらい
80に「×2.3」するとは、どういう意味なのだろう。
見通し
答えが分かれば、説明できそうだよ。
単位を変えれば説明できそうだよ。
前に学習した比例を使えば説明できそうだよ。
自力解決の様子
A つまずいている子
80 × 2.3 を逆にしても答えは同じだから、2.3 × 80 を計算してみよう。
- かけ算のきまりを使い、代金を出してから考える子
B 素朴に解いている子
1mで80円ということを100㎝で80円と変えて、考えてみよう。
- 長さの単位を変えて考えている子
C ねらいどおり解いている子
リボンの長さが2倍、3倍…になれば代金も2倍、3倍…になることを使って考えてみよう。
- 比例関係で考えている子
学び合いの計画
イラスト/横井智美
『教育技術 小五小六』 2021年4/5月号より