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朝の会・帰りの会で学級に活気と潤いを

2019/5/21

忙しい時期はついつい、朝の会・帰りの会が疎かになっていませんか? 子どもたちの1日の始まりをスムーズにしたり、学級への帰属意識を高めたりするためにも、朝の会・帰りの会を有効に使い、学級生活を充実させましょう。

朝の会イメージ
撮影/浅原孝子

今こそ、朝の会・帰りの会の充実を!

新学習指導要領に関わる新しい取り組みや教育内容が増えてきたことで、子どもたちも教師も、時間的な余裕をもてなくなってきてはいませんか。授業時間を生み出すために、本来大切な生活時間の一つである朝の会や帰りの会の時間を確保しづらくなっているのではないでしょうか。

朝の会・帰りの会は、学級づくりに重要な働きをします。一日の学習や学級生活への動機づけをしたり、人間関係を深めたり、自己を振り返ったりと、子どもたちが笑顔で生活していくために欠かすことのできない活動を保障する時間なのです。

忙しい時期だからこそ、朝の会・帰りの会が充実するように心がけてください。

朝の会・帰りの会 指導のポイント

1.子どもたちの出番を多くする
教師主導で進めず、歌の伴奏や、めあての発表など、子どもに任せられることは任せましょう。表現の機会を多く設定することで、学習時間とは違った一人ひとりの個性を発揮することができます。ただし、健康観察などは教師自身がきちんと行ってください。

2.認め合える場を作る
プログラムの中に、うれしかったことや助かったことなど、認め合える内容を入れましょう。

「給食時間に、私がおかずをこぼしたときに、〇〇君が一緒に拭いてくれました。とてもうれしかったです。」
「〇〇君は優しいな。今度は僕もやってみよう!」
イラスト/畠山きょうこ

3.プログラムのショートバージョンも用意
時間に余裕のないときでも、朝の会や帰りの会は必ず行いましょう。その際、プログラムを省略した「ショートバージョン」をつくっておくと便利です。

4.決めた時間内に終わる
特に帰りの会は、長時間になると子どもたちは早く帰りたくなり、帰りの会を嫌うようになります。○分以内で必ず終わる、と決めておくとよいでしょう。

5.先生の話にもひと工夫を
プログラムに必要な「先生のお話」。行事や学習予定の伝達や、生活態度についての注意ばかりにならないよう、おすすめの本や季節の植物や催事の紹介、自分の小学生時代のエピソードなど、工夫してみましょう。

6.司会の経験を積ませる
注目されながら、会を進行することは、普段なかなか経験できません。司会の子には、大きな声でしっかり進められるよう、見本を見せるなどして支援しましょう。必要に応じ、「司会用台本(マニュアル)」を渡しておくこともよいでしょう。
・低学年におすすめのトコロテン式輪番
次の図のように司会を交替することで、3日連続の司会が経験できます。日ごとに人前で話すことに慣れていきます

3日連続司会イメージ
イラスト/畠山きょうこ

7.仲間意識を高める
朝の会・帰りの会は「学級生活をともに送る仲間」という意識を高めるのに有効です。声を出して学級目標を唱えたり、学級の歌を歌ったりするなどして、全員の気持ちを一つにしましょう。

朝の会 ~一日のスタートをさわやかに~

「よし、今日もこのクラスで一日頑張ろう」「友達と仲良く過ごそう」と、子どもたちの心にエンジンをかける時間が、朝の会です。他にはないクラスだけの朝の会を工夫しましょう。

朝の会のプログラム例
朝の会のプログラム例 イラスト/畠山きょうこ

■一日の生活の見通しをもたせる
朝の会は学級生活のスタートダッシュを生み出す時間です。一日の学習や行事などの確認をし、どんなめあてで活動すればよいかを全員で考えることで、見通しをもった一日の生活をスタートできます。

■生活意欲を高める
「がんばろう」と思える朝の会の時間が、子どもたちを、生活にも学習にも意欲をもって取り組めるように育ててくれるはずです。

■朝の会定番~スピーチタイムの工夫~
朝の会の定番メニューといえば「スピーチタイム」や「1分間スピーチ」。1分間話すことで付く力もあれば、時間にこだわらず自分の思いを自由に話すことで付く力もあります。学級の子どもたちの実態に合わせて工夫しましょう。

何のためにスピーチするの?
・表現力が身に付く
・人前で話すことに抵抗がなくなる
・聞き手を意識した話ができるようになる
・話の要点を聞き取る力が付く
・お互いの理解が深まり、共通の話題が増える

多くの人から注目される中、みんなに聞こえる声で話をする経験はとても大切です。次のポイントを参考にして、子どもたちが楽しめるスピーチタイムにしましょう。

・話す順番を決めておく
・話題(テーマ)は前もって決めておく
・聞き手は静かに集中して聞く
・話のはじめと終わりに拍手をする
・話し終わったら簡単な質問タイムをとる

帰りの会 ~よし!明日も頑張ろう~

自分やクラスの一日を振り返り、明日への意欲をもたせる帰りの会は、できるだけ楽しく、元気に進めるようにしましょう。

帰りの会のプログラム例
帰りの会のプログラム例  イラスト/畠山きょうこ

■短時間で充実させたい帰りの会
子どもたちが帰りの会を楽しむためには、時間をかけ過ぎないことがポイント。「○分以内で終わる」と設定しておくとよいでしょう。また、楽しいプログラムを入れて会を盛り上げたいところですが、その分時間が伸びてしまいます。曜日ごとにプログラムを変えて、「月曜日はクイズ係のクイズタイム」「水曜日はミニゲーム」「金曜日は今週のMVP」などの工夫をしましょう。

帰りの会に取り入れたい内容の例
・今日のMVP(その日がんばった友達を紹介する)

・サイコロトーク(大きなサイコロにうれしかったこと・先生にお願い、などを書き、振って出たお題について話す

・ミニゲーム(集会係が簡単なゲームをする)

・今日のとっておき(学級年表)

・さよならジャンケン(先生とジャンケンをして帰る)

・さよならコール(明日もガンバローと声を出して帰る)

■係活動の成果を伝えよう
帰りの会の中で、「係活動」の時間を設けましょう。係活動は、日ごろから子ども任せにせず、教師がしっかりかかわっておくことが大切です。

係活動の発表の成果
・子どもたちの自主性が高まる
・一人ひとりのがんばりやよさが認められる
・学級のムードが明るくなる
・子どもたちの人間関係がよくなる

■学期はじめは係の紹介を
学期はじめには、まず係ごとの紹介タイムを設けます。活動が軌道に乗ってきて、各係の活動の成果が見られはじめたら、発表タイムを始めるようにしましょう。

■係活動の出番例
月曜:ゲーム係(ミニゲーム)
火曜:図書係(本の紹介・手作り紙芝居)
水曜:ミュージック係(鍵盤ハーモニカ演奏・今月の歌の紹介)
木曜:クイズ係(友達クイズ・物知りクイズ)
金曜:ニュース係(今週のトップニュース)

など、係でいろいろ工夫して、係の子も、ほかの子たちも楽しめるようにします。係の数が五つを超える場合や、毎週発表することが負担になる係がある場合は、曜日で固定せず順番を決めておいたり、隔週発表などにしましょう。

■帰りの会を『認め合い』の場に
帰りの会では、必ず、一日の振り返りをさせるプログラムをつくっておきましょう。「いいところ見つけ」や「友達のキラリ紹介タイム」などのネーミングをつけておきます。友達の行動を批難したり、反省することではなく、友達のよさを見つけて紹介し、みんなで拍手をします。教師も積極的に、子どものよさを紹介するようにしましょう。

忙しくても大切にしたい朝の会・帰りの会

日々多忙を極める学級担任の先生。「少しでも学習を進めたい」、「今日も行事や活動が山積み!」・・・。朝の会や帰りの会に費やす時間をもちにくいのが正直なところかもしれません。

けれどそれでも、朝の会や帰りの会を大切にする教師であってほしいと思います。学級が集団で生活し、学び合う場所である以上、子どもたちの人間関係はよりよいものでなければなりませんし、「支え合い高め合える学級集団」をめざさなければいけません。

自分の学級経営上の大切な時間として、朝の会や帰りの会を積極的に活用し、子どもたちの学級生活の充実と向上を図っていきたいものです。

執筆/福岡県北九州市立公立小学校校長 宮﨑裕之先生

『小二教育技術』2018年6月号より

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