小2国語「たんぽぽのちえ」指導アイデア

教材名
「たんぽぽのちえ」 光村図書 二年上

指導事項
〔知識及び技能〕(2)ア
〔思考力、判断力、表現力等〕C(1)ア、ウ 言語活動例 ア

執筆/福岡県公立小学校教諭・新開麻里
編集委員/文部科学省教科調査官・大塚健太郎、福岡県公立小学校校長・武藤佐予

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

本単元では、時間的な順序などを考えながら内容の大体を捉えて読む力を育成します。そのために、時を表す言葉に着目し、事柄の順序の関係を考えながら、たんぽぽの様子や「いつ」「どんなちえをはたらかせているのか」ということを捉えることができるようにします。

また、文末を意識しながら理由を表す言葉を見付け、「それぞれのちえにはどんなわけがあるのか」を捉えることができるようにします。

②言語活動とその特徴

本単元では、たんぽぽのちえのなかで、いちばん賢いと思うものを選び、その「ちえ」と「わけ」、「自分が思ったこと」を伝え合うという言語活動を設定します。ちえを一つ選ぶためには、四つのちえを比べる必要があり、文章全体を読み返すことにつながります。

また、自分が文章を読んで、何が分かったのか、どんなことを考えたのかを整理することができます。

グループでのカードの並び替え

単元の展開(9時間扱い)

主な学習活動

第一次(1・2時)

①② 今までの説明的な文章の学習をふり返ったり、たんぽぽについて知っていることを出し合ったりして、「たんぽぽのちえ」を読み、学習課題を設定し、学習計画を立てる。

【学習課題】
じゅんじょに気をつけて読み、分かったことや思ったことを伝え合おう。

第二次(3~7時)

③ 挿絵と時を表す言葉を結び付けながら、たんぽぽが変わっていく順序に気を付けて読む。
→アイデア1

④⑤⑥ たんぽぽが、「いつ」、「どんなちえをはたらかせているのか」、また、「ちえにはどんなわけがあるのか」について、文末表現に着目しながら読み、たんぽぽのちえとそのわけをまとめる。
→アイデア2           

⑦ 文章全体を読み、たんぽぽのちえとそのわけについて、整理してまとめる。         

第三次(8・9時)

⑧ たんぽぽのちえのなかで、いちばん賢いと思うところと、そのわけを選び、思ったことをカードに書く。
→アイデア3

⑨ 書いたカードを読み合い、自分の考えとの共通点などを伝え合う。

アイデア1 順序の関係を捉えるための話し合う活動

ここでは、言葉と挿絵を書いたカードをばらばらに置き、正しい順序に並び替える活動をします。カードには、たんぽぽの様子を表す一文を書いておきます。

グループごとに話し合いながら並び替え、その理由も出し合います。この活動を通して、時を表す言葉に着目し、順序の関係を捉えることができるようにします。

たんぽぽの様子が変わっていく順に、カードを並び替えましょう。また、なぜそうしたのか言いましょう。

グループでのカードの並び替え

グループでのカードの並び替え
「二、三日たつと」とあるから、この次だと思います」
「時を表す言葉を見れば順序が分かるね」

アイデア2 文末表現に着目して、必要な情報を選び出す活動

初発の感想や疑問などから、「なぜ、そんなことをするのだろう」という問いを大切にして、「一つ一つのちえのわけをはっきりさせたい」という意欲を高めます。

イラスト/川野郁代

『教育技術 小一小二』2021年4/5月号より

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!

授業改善の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました