小1国語「おおきくなった」指導アイデア
教材名:「おおきくなった」(光村図書 一年上)
指導事項:〔知識及び技能〕(1)オ
〔思考力、判断力、表現力等〕B(1)ア
執筆/茨城県公立小学校教諭・大友亜紀子
編集委員/前・文部科学省教科調査官・菊池英慈、茨城県公立小学校校長・橋本浩志
目次
単元で付けたい資質・能力
①身に付けたい資質・能力
本単元では、観察記録を書くための「観点」を見付けることを学びます。子供たちは、アサガオを観察しながら、友達との交流のなかでさまざまなつぶやきを口にします。ところが、観察記録を見ると、「めがでた」「はながさいた」などの事実しか書かれないことがよくあります。
観点を意識していないために、記録に残らないのです。「いろ」「かたち」「おおきさ」などの観点をもつことで、成長の変化に気付き、次の観察につながっていくような記録にすることができます。
日常のなかのさまざまな場面を生かして、繰り返し観察記録を書く力を身に付けさせていきましょう。

②言語活動とその特徴
本単元は、生活科との合科的扱いを想定し、「あさがお」の成長の観察記録を書く場面を取り上げます。事実のみを並べるだけでなく、五感を使い、「観点」を意識して書いたり、「体のものさし」を利用して書いたりすることで、身近なことを表す語句の量を増やし、文のなかで使うことができるようにします。
子供たちの豊かなつぶやきが観察記録文のなかにいきいきと表現されるようにすることがねらいです。
単元の展開(4時間扱い)
主な学習活動
第一次(1時)
①生活科で育てているアサガオの様子を想起し、「よくみて くわしく かく」というめあてをもつ。
【学習課題】あさがおを よく みて くわしく かこう。
第二次(2~3時)
②観察記録の書き方を知る。
・二つの観察記録を比べ、観点を捉えた書き方を見付ける。
→アイデア1 主体的な学び
・五感カードから観点を探す。
→アイデア2 対話的な学び
③観察記録を書く。
・体のものさしを使う。
→アイデア3 深い学び
第三次(4時)
④書いたものを友達と交流する。
アイデア1 観察記録を比べる

二つの観察記録を比べ、どのように書いていけばよいかを考えます。まず、観察記録のなかの絵を見て、何について観察をしているのかを確かめましょう。
具体的には、観察記録に書かれた絵を一枚ずつ見せていきます。一瞬パッと見せて、何が描かれていたかを問うと、集中して見ることができます。
▼二つの観察記録


何が見えましたか?
アサガオの「はっぱ」のことだけ書けばいいの?
次に、文章で書いてある記録と項目立てて書いてある記録を見せ、どんな違いがあるのかを考えさせましょう。
▼項目立てて書いてある記録

「ふたつ」「とがっている」…、短い言葉で書いてあるね。
アサガオの全体を漠然と見ても観察はできません。部分に注目して観察をしていくことを確かめましょう。観察記録の書き方として、短い言葉や文で書く形を経験しておくことも大切ですね。
アイデア2 五感カードで観点探し

五感の絵カードを使って、観察にはどんな観察の観点があるか、考えを交流します。
▼五感の絵カード

みて
↓
・いろ ・かたち ・おおきさ ・かず

かいで
↓
・におい

たべて
たずねて
↓
・あじ ・〇〇さんとはなしたら…

きいて
↓
・おと

さわって
↓
・てざわり ・おもさ
目・鼻・口・耳・手の絵カードを作っておき、教室に掲示したり、観察時に提示したりすることで、観察するときの観点を意識付けましょう。
アイデア3 体のものさし

観察したことを、分かりやすく伝える工夫をします。形状についてのさまざまな表現のしかたについては、前単元「くちばし」で学んだことを生かすことができます。また、大きさについては、体をものさしにして表現できることを知ると、表現の幅が広がります。
▼体のものさし

観点のもち方、体のものさしを使った表現など、方法が分かれば、自分の言葉で積極的に表現したくなります。教室の中に、いつでも目に触れるように掲示しておいたり、継続して使う場面を設定したりしていくことが大切です。
イラスト/川野郁代 横井智美
『教育技術 小一小二』2020年6月号より