未提出物はちょっとした工夫でクリアできる【動画】
多くの若手教師から慕われる小倉美佐枝先生が、連載記事「令和2年度新任教師のリアル~実習と通常授業の間にある大きな壁~」を読んで、アドバイス! 締め切り日を過ぎても、なかなか提出物が揃わない…。こんなありがちなケースも、ミサエ先生は細やかな気配りで乗り切っています。
目次
提出日は余裕をもって設定しよう
「期日までに提出物が揃わずに残業になる」というケース。これは保護者の方に提出してもらう物についての、準備の仕方があるのではないかと思います。たとえば、提出してもらいたいものがあるとき、私は余裕をもって提出日を設定します。
提出物が自分の手元に揃っていなければいけないリミット日から逆算をして、3~5日前などに提出日を設定して、提出から締切までの期間の幅を長くもたせます。締切をぎりぎりにすると私が大変なので、提出日は必要な日の3日以上前に設定しておきます。
それと配慮しないといけないのが、保護者が記入をしてくれない、提出をしてくれないからいけないのではなく、保護者の中には朝早くから夜遅くまで働いて、忙しい方たちがいるということを常に忘れないこと。むしろそっちが大事かな。
忙しい中、時間を割いて提出物に記入していただいている。そういう感謝や謙虚な気持ちが必要なのかなと私は思います。
要提出のプリントは水曜日に配布
そういうことを考えると、おうちの方へ提出してもらいたいお知らせなどがあるとき、配布するタイミングはとても重要になります。私の場合、プリントの配布や提出日を水曜日にすることが多いです。
水曜日に配布して、翌週の水曜日に提出日を設定する。その理由は土日をはさんでいるから。たいていの保護者の方は土日のどちらかが休みの場合が多いと思うので、そのときに目を通してもらえるよう、提出期間に土日をはさむようにしています。
そして金曜日にはプリントを配布しないように心がけています。というのも、金曜日は配布する物が多く、提出が必要なプリント類と混ざってしまい、わからなくなってしまうことがあります。なので、配布するなら水曜日と決めています。
そして、こちらからお願いして書いてもらうものなので、保護者のことを考えて土日をはさみ、リミット日の3日前に提出日を設定をしています。
毎日の声かけは欠かさずに!
提出日を過ぎても未提出の子がいる場合、私は「おうちの人からもらってきた物ない?」と毎朝、子供たちに聞くようにしています。そして「まだの人はこのプリントもらってきてね」と、実際にそのプリントを見せながら子供たちに話します。
「今、何人の人が提出していて、あと提出するのは何人だよ~」という声かけもしたりしますね。
そして休み明けの月曜日には「おうちの人、書いていたかな⁉ もってきた!?」と、必ず声かけをします。毎日言い続けることで、書いてくれるよう子供たちから保護者の方へ促してくれることもあるのです。
毎回、提出が遅れてしまう保護者がいる場合、私は子供たちに配布した日の放課後、その保護者へ電話をします。
「今日、こういう内容のプリントを配布しました。お忙しいとは思いますがどうぞよろしくお願い致します」と、その子の近況も伝えながらお願いの連絡をします。
保護者の方もお忙しい中で子育てをされているのですから、お互いが苦しくならないように配慮できたらいいなと思います。
ミサエ先生による愛あるメッセージいかがでしたか?
お知らせや学習プリントにまぎれて、要提出のプリントが行方不明になってしまうこと、ありますよね。そんなプチトラブルも簡単にクリアできるひと工夫、ぜひ実践してみてください!
若手教師の本音を知ることができる「令和2年度新任教師のリアル」はこちらから!
小倉美佐枝(おぐら・みさえ)
若手教員向けのセミナーで圧倒的支持を集める個性派ポジティブ教師。共著に『女性教師の実践からこれからの教育を考える!』(学事出版)ほか。