異年齢交流活動で子どもは育つ

元東京都公立小学校校長

清水弘美

違う学年同士の交流は、子どもの成長に欠かせないものです。特別活動を柱にした教育活動によって、子どもの自尊感情を高め学級崩壊のない学校づくりを実現している東京都公立小学校校長の清水弘美先生に、異年齢交流活動(縦割り班活動)のポイントについて教えていただきました。

異年齢交流の様子
写真/高瀬康志

異年齢間での話合い活動

学級会で鍛えられた話合いの技術を使って、異年齢間でも話合いをしましょう。異年齢交流活動(以下、縦割り班活動)では、1年生から6年生までの発達段階が大きく異なる子供たちが集まり、遊んだり話し合ったりする活動を行います。前任校では、1つの縦割り班は各学年2~3人ずつの約15人体制で構成し、週1回朝学習の15分間は縦割り班で遊び、月1回放課後の45分間は話合い活動を行いました。班を固定したまま、これを6年間行い続けます。

6年間固定する効果は、
①お互いのことがよくわかる、
②下学年の子に、自分の次の学年の姿がはっきり見える、
③自分の居場所になる、
④特別支援が必要な子をフォローすることができるようになる

など、たくさんあります。

高学年が育つのはもちろんのこと、下の学年の子供たちの話合い活動の技術もとても高まります。ダイバーシティが重視されつつある世の中で生きていく術を身につけることができます。

縦割り班を成功させるための手順

縦割り班は、6年生がリーダーです。慣れないうちは高学年に負荷がかかります。そこで、縦割り班で話合い活動をする前に、リーダーだけの企画会議を行い、高学年に自信をつけさせます。その企画会議では、まず教師がリーダーとしての心構えを教えます。

その後、6年生同士で、
①異年齢間での話合いの進め方、
②縦割り班で話し合う議題の確認(すべての班で統一して決めておく)、
③6年生の中での役割分担、
④座席のつくり方、
⑤うまく話せない子への配慮の仕方、
⑥リーダー会議の台本をつくること

などを指導します。

例えば、役割分担では、話合いで1年生が発言するとき、「こういうことが言いたいの?」とフォローしたり、話し方を教えたりする担当者を決めたりします。

威年流交流_話合い
写真/高瀬康志

学校をリードする自覚を育てる

高学年になると、クラブ活動・児童会活動・学校行事等、全校を対象にした集団活動において、リーダーとしての振る舞いを期待されます。同時に、集団で活動する中でブレーンだったり、メンバーだったりするときの振る舞いも見せていかなければなりません。つねに背中で、下学年の視線を感じながら行動することになります。そのことに子供たちが気づかないときは、教師が「しっかりやらないとダメ」ではなく、「かっこいいところを見せようね」と前向きに背中を押してあげましょう。

取材・文/高瀬康志

『教育技術 小五小六』2019年5月号より

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