つくろう!子供が飽きない45分間【動画】

多くの若手教師から慕われる小倉美佐枝先生が、連載記事「令和2年度新任教師のリアル~実習と通常授業の間にある大きな壁~」を読んで、アドバイス! 授業中、立ち歩いてしまう子供にミサエ先生ならどうする⁉ 45分間、子供たちの集中を切らさないコツとは!?
目次
45分間座っていられることを奇跡と思って!
「先生が“座って”と言ったら、子供が床に座ってしまった」というくだり。なんてかわいいのでしょう(笑)。子供らしくてこういう子、大好きだな。低学年の子たちなら”あるある”でしょ。
私だったら「カッチーン」としてしまうのではなくて、笑ってしまうかな。「ごめ~ん、それは先生の言い方が悪かったね。先生は椅子に座ってほしいんだ」と伝えます。
座って授業を受けてほしいのに、立ち歩いてしまう子がいるとクラスの雰囲気がゆるんで、ほかの子まで歩きまわってしまう心配もありますよね。でも私からしたら、子供たちが45分間椅子に座っているなんて奇跡だと思います。
先生たちは学生時代、90分間の講義を経験しているから45分という時間は短いと感じるかもしれない。でも少し前まで幼稚園や保育園に通っていた子が、45分間も座っているのはとても難しいこと。それを大前提に授業に臨んでほしいです。

授業中、座っていられない子がいたら…
授業中、子供たちがなかなか静かにならない。これも授業ではよくあるパターン。静かに聞けるというのはある程度動いたことで、身体や脳が発散されて満足している状態だからなのだと思います。動き回ってしまうのは、動き足りないからなのかな。私の授業では動的に進めることが多いですね。
例えば、子供たちに問題を提示してそれを考えている間、子供たちの脳は目まぐるしく動いています。きっと身体まで動かしたくなってしまうのかもしれません。
何かを伝えるための語彙が足りなかったり、書ける文字の数が少なかったりすると、子供が別の形で表現する方法っておしゃべりだったり、身体を動かしたりとか、そういうことが多いと思います。
授業中、椅子に座らせたままではなくて、いっぱい動いていいと私は思っています。もちろん、授業の規律が乱れてしまうこともあるので、そのメリハリをつける必要はありますが。
私の経験上、授業中に学習の一環として動く機会が多いほど、それに満たされて勝手に動き回る回数が減っているように感じます。
私は授業中、書くこと以上におしゃべりを大切にしているので、何か子供たちに問題を提示した時には、「お隣の人とたくさんお話してごらん」と促します。
授業中に立ち歩きしたくなっている子供の姿を見つけたら、その子を注意するのではなく、「子供たちは今、動きたいんだな」と捉えて、「よし、みんな立ってごらん」と声かけして、みんなで立って音読してみるとか、動きを取り入れながら授業を進めます。
そうすると、立ち歩く子が目立たくなるし、注意されることも減るので、その子を救うことになります。授業中、立ち歩くという行為は、問題行動として捉えるよりも 「今、子供たちは椅子に座っているのがしんどいんだな」と思いを巡らせて、 授業に動きのワンクッションを入れる。そんな風に工夫をしてみたらどうでしょう。
