小5国語科「五年生をふり返って」全時間の板書例&指導アイデア
文部科学省教科調査官の監修のもと、小5国語科「五年生をふり返って」(光村図書)の全時間の板書例、教師の発問、想定される子供の発言、1人1台端末活用のポイント等を示した授業実践例を紹介します。

監修/文部科学省教科調査官・大塚健太郎
編集委員/東京都西東京市立けやき小学校校長・前田 元
執筆/東京都大田区立高畑小学校・小木和美
目次
1. 単元で身に付けたい資質・能力
この単元では、1年間の国語の学習を振り返り、身に付いたと思う言葉の力と、その力を活用できそうな場面を書き記します。まず、今までの学習内容や、そのときに使った力を広く振り返ります。
自分の成長につながったと感じた学びを具体的に認識し、何を記すのかを考えます。
その力の活用場面も想定することで、自身の成長を肯定的に捉えるとともに、次の学年でのさらなる学びへの意欲を高めていきます。
2. 単元の評価規準

3. 言語活動とその特徴
この単元は、今までの国語の学習で学んだことを振り返る、まとめとなる単元です。
2年生から6年生までの各学年の最後に位置しており、自分の学びを振り返り、教科書に書き留めます。各学年で記していくことで、小学校での学びの足跡にもなります。短い時間ではありますが、自身の成長を感じ、次の学年へつながる時間にしたいものです。
2年生では楽しかったこと、がんばったことを振り返り、3、4年生では、今までの学びから、身に付いた力を書く活動を行ってきました。この5年生では、身に付いた力に加えて、その力を生かしたい場面を書くこととなります。自身の成長を自覚し、自信をもつことにつながる時間です。この時間の意義を確かめてから、学習に臨みたいものです。
また、即座に思い出せる学習だけではなく、今までどのような学びがあったのかを広く思い起こす時間をもつようにしましょう。その中から、自分自身が特に身に付いたと思う言葉の力と、その力を活用できる場面を考えます。振り返る際には、教科書やノート、端末の記録データなどを活用していくとよいでしょう。
4. 指導のアイデア
1年間の振り返りを行う1時間単元です。どのように振り返りを行うのかによって、価値付けも変わってきます。教科書10ページからの学び方や目次を見返して、学年当初の思いを思い起こすのもよいでしょう。
また、教科書252ページからの「『たいせつ』のまとめ」には、学年で学ぶ内容が一覧となっています。学びを俯瞰するために活用しましょう。
可能であれば、1年間の学習の記録となるものが手元にある状態で実施したいものです。具体的に何をしたのかを振り返ると、実際の学びを思い出す助けとなります。
一つは、教科書です。5年生の教科書は通年で1冊となるので、目次だけではなく、実際に中のページを開いて活用しましょう。他にも、1年間のノートや、1人1台端末に残した記録も扱えるとよいでしょう。
一人一人でじっくり振り返る方法もありますが、せっかくの学級での時間なので、考えを共有する活動を行い、楽しみながら視野を広げていけるとよいでしょう。
5. 単元の展開(1時間扱い)
単元名: 五年生をふり返って
【主な学習活動】
第1時 1年間の国語の学びを振り返り、身に付いた力と力を生かす場面を考えて書く。
○ 振り返り方を確かめる。
○ 学んだ言葉の力と、その力を何に生かせそうかを考えて書く。
○ 自分が特に身に付けた力と、どのように生かすのかを考え、教科書に書き込む。
○ 学習を振り返り、6年生の学習への思いをもつ。
6. 全時間の板書例・端末活用例と指導アイデア
イラスト/横井智美
令和6年度からの国語科新教材を使った授業アイデア、続々公開中です!

