小2国語「お手紙」京女式板書の技術

今回の教材は、物語文の「お手紙」です。本単元は、「読んで考えたことを 話そう」が学習内容になります。本時では、「手紙を待っている2人が考えたことについて想像する」活動をします。待っている4日間に2人が何を考えたかということなどを分かりやすくするための板書の工夫を紹介します。
監修/元京都女子大学教授
元同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・古垣内千鶴子
単元名 自分とくらべて読み、とうじょうじんぶつに手紙を書こう
教材名 「お手紙」(光村図書出版)
目次
単元の計画(全12時間)
- 物語を読んで感想をもつ。
- 学習の見通しをもつ。
- 場面の移り変わりや登場人物の会話など、内容の大体を捉える。
- 登場人物の行動や様子など内容の大体を捉える。
- 登場人物の行動や様子など内容の大体を捉える。
- 「かえるくん」が、何度も窓から外を見た理由について、具体的に想像する。
- 「ああ。」「とても いいお手紙だ。」と言ったときの「がまくん」の様子について、具体的に想像する。
- 手紙を待っている2人が考えたことについて、具体的に想像する。
- それぞれの登場人物と自分を比べ、感想をもつ。
- 登場人物を選び、自分と比べて感じたことを手紙に書く。
- 10で書いた手紙を交流する。
- 単元全体を振り返り、今後の読書意欲を高める。
板書の基本
〇教材「お手紙」は、2年生の子供にとって、分かりやすく、そして、心がわくわくする楽しいお話です。それは、登場人物であるかえるくんとがまくんの会話にもあるし、お手紙を待つという設定にもあります。
〇板書においては、その楽しさをもとに場面の様子を想像して会話を楽しく読むことにつながるものにしたいと考えました。そのために次のことを工夫しました。
楽しさの中に場面設定と登場人物を理解することがあります。特にお手紙を書く、届ける、待つ、届くという場面が大切と考えました。具体的には、「かたつむりくん」が、このお話にどのように関わっているかを考えさせたいと思いました。かえるくんがかたつむりくんに手紙を届けてもらうという設定が意外でもあり、面白さでもあり、さらに単純に待つという時間設定が面白いと気付かせたかったからです。
〇かたつむりくんに手紙を渡すということは、よく考えるとすぐに届くということではないということです。お話では、「四日たって」とあります。4日間待つということを考えると、いろいろな思いが広がります。早く読みたいという気持ちもあります。しかし、手紙の内容を知っています。知っているけれど、待っているという広がりを考えました。その楽しさを話題にする話し合いを板書で工夫しました。