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みんな大好き! マツボックリを使った科学マジック

連載
モンタ先生の自然はともだち
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森田弘文
PIXTA

子どもがみんな大好きな樹の実と言えば、ドングリと人気を二分して、マツボックリが挙げられるのではないかと思います。松かさとも呼ばれる、マツ科の針葉樹が秋に実らせる球果です。
マツボックリを使って、手軽に楽しめるマジックがあるので、今回はご紹介したいと思います。
授業前の常時活動のネタに最適です。ぜひお試しください!

【連載】モンタ先生の自然はともだち #22

執筆/森田弘文

ボトルの中に、マツボックリが・・・?

マツボックリがボトルの容器の中に入っている

まず、上の写真をご覧ください。ボトルの中に入っているのは、上はアカマツ、下はトウヒのマツボックリです。
いずれもボトルの口より大きく、ふつうに考えると入りようがありません。
子どもたちに、「これをボトルの外に出してみよう」
と尋ねてみてください。

ボトルを上下に激しく振っている

図のようにボトルを振ってみたり、マツボックリに指を引っ掛けて出そうとしたり…。
いろんなことを試すのではないかと思います。そして、どう工夫しても出ないことで、子どもたちはお手上げになってしまうのではないかと思います。

ここで登場!魔法の液体・神秘の液体・謎の液体!

魔法の液体の入ったビン

ここでぜひ、子どもたちが興味をひくように、上の写真のようにうやうやしくもったいぶって、謎の液体を出してみてください。
実は、この液体の正体は水です。もちろん、水道水で構いません。この水を、マツボックリの入ったビンに入れます。水の量は多くても少なくても構いません。実の3分の1を浸すくらいで十分ですが、実全体を浸すくらいに入れてもOKです。
そしてボトルに蓋をして、シャカシャカと振ってみましょう。
効果が出るまで少し時間がかかりますので、ここで一旦パフォーマンスは中断です。30分ほど時間をおきましょう。

それから30分後…ビンのフタを開けてひっくり返すと、水とともにマツボックリが出てきました。


森田弘文

森田弘文(もりたひろふみ)
ナチュラリスト。元東京都公立小学校校長。公立小学校での教職歴は38年。東京都教育研究員・教員研究生を経て、兵庫教育大学大学院自然系理科専攻で修士学位取得。教員時代の約20数年間に執筆した「モンタ博士の自然だよりシリーズ」の総数は約2000編以上に至る。2024年3月まで日本女子大学非常勤講師。その他、東京都小学校理科教育研究会夏季研修会(植物)、八王子市生涯学習センター主催「市民自由講座」、よみうりカルチャーセンター「親子でわくわく理科実験・観察(植物編・昆虫編)」、日野市社会教育センター「モンタ博士のわくわくドキドキ しぜん探検LABO」、あきる野市公民館主催「親子自然観察会」、区市理科教育研修会、理科・総合学習の校内研究会等の講師を担当。著書として、新八王子市史自然編(植物調査執筆等担当)、理科教育関係の指導書数冊。趣味は山登り・里山歩き・街歩き、植物の種子採集(現在約500種)、貝殻採集、星空観察、植物学名ラテン語学習、読書、マラソン、ズンバ、家庭菜園等。公式ホームページはこちら。

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