ベーシックアドバンス、1学期を終えて <探究のすすめ方・小学校1年生ベーシックアドバンス始動編>


児童自らが自発的に持ってきた「みんなに伝えたいこと・教えてあげたいこと(以下、発表物)」の発表と、それに対する他の児童からの質問や意見、あるいは教員からの派生的な話などが展開される授業「ベーシックアドバンス」。以前にも紹介したように、この授業では、児童の興味・関心・知識を大きく広げることに加えて、「立ち方」「発表の仕方」「座り方」「話の聞き方」「記録・意見の書き方」など、探究的な学び、さらにはその他のあらゆる教科の学びでも必要とされる基本的態度の育成も目指されています。
【連載】探究のすすめ方 ~小学校編~ <ベーシックアドバンス・1年生>
◆3年生の実践<アドバンス始動編> もご覧ください。
1学期を経て見られ始めた変化の兆し
1学期を終えて、早くも児童の様子にさまざまな変化が出てきたようです。
発表の仕方の多様化
例えば、「発表の仕方」。どのように発表すべきかといった制約は特段設けられていないため(あらかじめ紙などに書いた「セリフ」を読み上げるような発表はしないでおきましょう、という指導はなされています)、「発表の仕方」も多様化しています。手品を見せるようなアプローチで動植物の特徴を示す児童もいれば、クイズ形式で進める児童、「みんなで一緒に〜をしましょう」と全員を巻き込む発表を行う児童も現れました。「みんなに言いたい」「発表することで『おたずね(質問)』してくれるのが面白い」などといった気持ちが芽生えてくるため、1学期当初は形式ばっていた発表の仕方も自然と児童それぞれに多様化してくるようです。このように、発表の場が単なる情報提供ではなく、自己表現や他者との関係性の構築の場として機能しはじめている様子がうかがえます。