先行研究をチェックして、研究テーマにストーリーをもたせよう! 中・高等学校の探究学習【課題研究】はこう進めよう③


中学校・高等学校での探究学習(課題研究)の方法論を解説する本連載。研究テーマが決まり、その実現可能性が確認できたら、前準備は後もう少し。今回は、先行研究のあるなしを調べて、自分たちならではの研究を作り上げていくことを考えていきたいと思います。
【連載】探究のすすめ方 ~方法論編~ <中学校・高等学校>③
※前回までの記事はこちら※
中・高等学校の探究学習【課題研究】はこう進めよう①~考えを整理して、テーマを決める~
課題研究の実現可能性をチェックしよう! 中・高等学校の探究学習【課題研究】はこう進めよう②
目次
その研究テーマ、本当に「はじめて」ですか?
研究にとって一番大切なのは「オリジナリティ」、つまり、その人ならではの視点や考え方です。どれだけ面白そうな研究テーマでも、同じような研究がすでに誰かによって行われていたら、残念ながら研究としての評価は下がってしまいます。だからこそ、研究に取りかかる前に、「すでに同じような研究や関係する研究(先行研究)があるかどうか」をしっかり調べるよう指導する必要があります。
先行研究って、どう調べるの?
昔は本で調べるのが主流でしたが、今はインターネットの力を借りたほうが、ずっと効率的です。特に以下のような「論文検索サイト」は、誰でも使えるものも多く、おすすめです。こうしたサイトでは、1つまたは複数のキーワードを入れて、関連しそうな論文を検索します。さらに、出てきた論文の中で「これは重要そうだ」と思うものがあれば、その論文の「参考文献」もチェックするよう助言しましょう。芋づる式に関連する論文がどんどん見つかることがあります。
・J-STAGE(科学技術振興機構):日本の学術論文が豊富
・CiNii(サイニィ、国立情報学研究所):日本の学術論文が豊富
・Google Scholar(グーグルスカラー):英語論文も含めて広く検索可能