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【中1・数学「式の計算」】生徒主導で育つ「主体性」──生徒の自立を支える授業実践〈デジタル×深い学び〉

連載
「デジタル×深い学び」の授業デザインReport

東京都立三鷹中等教育学校では、「個別最適な学び」の視点で「主体的な学び」に焦点を当てた授業開発に取り組んでいます。ここでいう「主体的な学び」とは、「生徒が目標と計画を立て、情報を収集し、整理・分析して、まとめ、振り返ること」と定義されています。今回は、この「主体的な学び」の授業実践から中学1年生・数学科「式の計算」の授業をご紹介します。

この記事は、連続企画『「デジタル×深い学び」の授業デザインReport』の4回目です。記事一覧はこちら

東京都立三鷹中等教育学校

基本理念は「思いやり・人間愛をもった社会的なリーダーの育成」。探究学習とともに「文化科学」「自然科学」「文化一般」という教科横断的な学校設定教科・科目を設けています。

[授業のはじめ]
デジタルの活用で生徒の進捗を可視化

「主体的な学び」の実現に向けて、三鷹中等教育学校では2023年度から授業改革に取り組む「研究プロジェクトチーム」を発足。今年度も有志を募って、継続的に実践研究を行っています。

授業では、他者閲覧や他者参照、即時の学習進度確認などができるよう、デジタルを活用した授業デザインを進めています。

この日の授業は、デジタルを活用した自由進度型の授業。基本的には、従来の一斉講義型の授業スタイルで進行しますが、生徒の習熟度に応じて、適宜、自由進度学習の時間を取り入れています。また、授業は習熟度別に分けたクラスで行われており、生徒の理解に合わせた学習支援を行っています。

授業冒頭では、小テストで前回の学習を振り返ります。本時の自由進度学習では、「文字式の表し方」の小テストに加えて、デジタル上で解答する確認テストを実施しました。この確認テストは生徒の学習状況を把握し、適切な声かけを行うことを目的としています。


小テストは、毎回授業の冒頭に必ず実施。確認テストとは異なり、小テストは生徒たちの理解度を評価することを目的としている。

まずは小テストを配ります。5分間、ゆっくり丁寧にやりましょう。

今日の時間は各自で自由に学習しましょう。今まで学習して苦手だったところを克服することを目標にしてください。

●指導のポイント
習熟度別にクラスを分け、個別学習形式を導入したことで生徒一人ひとりの状況の把握、個別対応がしやすくなりました。確認テストにも積極的に取り組む様子が見られました。

[授業のなか]
自由進度でも主体的に学び進める姿

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