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デジタルで加速する「子どもが学び、語り出す授業」づくり〈デジタル×深い学び〉

興味や得意なことが一人ひとり違う子どもたち。そんな子どもたちに向けて、「一人ひとりに合った学び」を大切にしながら、「友だちと学びを深め合う」授業を同時に実現するのは、教師にとって大きなチャレンジです。
「デジタルを活用すれば、こうした学びの両立がしやすくなる」といった声も聞かれるようになってきましたが、「実際にはどんな授業ができるの?」と疑問を抱く先生も多いのではないでしょうか。今回は、そんな疑問にお応えすべく、子どもたちの学びを支える「デジタルの特性」を、小・中学校の具体的な実践例を交えてご紹介します。

この記事は、連続企画『「デジタル×深い学び」の授業デザインReport』の2回目です。記事一覧はこちら

デジタル時代に求められる「力」とは?

スマホで調べものをしたり、地図アプリで道順を確認したり。私たちのくらしには、デジタルはすっかり当たり前の存在になりました。そして未来を生きる子どもたちは、もっと進んだデジタル社会の中で生きていくことになるでしょう。

そんな時代に必要なのは、「デジタルを使えること」ではなく、「デジタルをうまく使いこなす力」。そのためには、情報を正しく扱い、整理し、伝える力が必要です。これから紹介するデジタルの3つの特性を生かして、子どもたちが自分らしく学びを深める授業を考えていきましょう。

デジタルの特性① 気軽に調べて、すぐに試せることができる

デジタルを取り入れた授業では、子どもたちはインターネット検索やデジタル教材を使って、興味のあることを自分で調べることができます。集めた情報や自分の考えは、文章や図、グラフなどを使って整理・分析しながらまとめていきます。もし情報が足りなければ、また調べ直して考えを深めるというように、何度でも試行錯誤できるのがデジタルのよさです。アイデアをすぐに試すことができるので、学びのサイクルが自然と回ります。

【活用ソフトの例】
●ウェブブラウザ
……Safari、Chrome、Edgeなど
●文書作成ソフト……Pages、ドキュメント、Wordなど
●表計算ソフト……Numbers、スプレッドシート、Excelなど
●プレゼンテーションソフト……Keynote、スライド、Powerpointなど
そのほか……クラスルーム、Google Classroom、Microsoft Whiteboard、Teamsなど

第4学年 化学基礎 「1か月間データを記録してみよう!!」
(東京都立三鷹中等教育学校)

生徒たちは「《勉強時間》と《ゲームの勝率》」「《睡眠時間》と《深い眠りの割合》」など、自分で決めた2つのテーマについて、1か月間データを記録。そのうえで、2つのデータにどのような関係があるのかを探りました。

授業では、整理・分析した自分のデータをグループ内で発表。その後、各グループの代表がクラス全体に向けて発表しました。最後には、「いちばん面白い!」と思った発表に、Teamsのアンケート機能を使ってクラス全員で投票しました。身近なテーマから始まる、楽しく実践的なデータサイエンスの学びとなりました。

(デジタルブック『デジタルを活用したこれからの学び TOKYO LEARNING STYLE』より抜粋)

デジタルの特性② 学びの積み重ねが見える

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