病休(うつ)から復帰した先生への気遣いで、すごくストレスがたまる

うつによる病休から復帰した先生への気遣いが大きなストレスになっているという先生から、「みん教相談室」に投稿がありました。ここでは、元新潟県公立中学校教諭で、現在は心理カウンセラーとして活躍している堀川真理先生からのアドバイスをお届けします。

目次
Q.病休(うつ)から復帰した先生への気遣いで、すごくストレスがたまります
病休(うつ)から復帰した先生への気遣いで、すごくストレスがたまります。
その先生は、特別支援学級(児童1名)の担任で、私は、その交流学級の担任です。年齢は近く、1歳私が下です。交流学習の際に、その先生も全て付き添って一緒に来られます。
気分が良くないときは、授業中に子どもたちに聞こえるほどのため息を何度もつかれるので、とても気になって仕方ない上に、こちらも気分が悪くなります。職員室でも机が隣なので、大きなため息を一日中そばで聞くことになっています。最初は、心配の気持ちが大きかったのですが、半年以上続いた結果、私の大きなストレスになってしまいました。
また、その先生は悪気があってしていることではないのでしょうが、支援級の児童の支援で交流学級に来ているのにも関わらず、交流学級の児童に勝手な指示を出したり、私が机間指導をしている間に黒板を使って説明を始めたりするため、すごく困ります。私に確認をしていただけるときは良いのですが、それもなく自分勝手に動くことがとても多いので困ります。
放課後、子どもたちのことを話すことはあるのですが、すごく小さなことでも気にされる人で、先生の関わり方を指摘すると、ショックを受けるのではないかと心配で、私が我慢するしかないと思って耐えています。学校では、笑顔で明るく振る舞っているので、数名の同僚の先生方には相談して、心配してくださっているのが救いです。
しかし、肝心の管理職には、私たちの外の顔しか見えておらず、その先生も私も元気に仕事をして、うまく連携してやっているように見えているようです。管理職に話をしようと思うけれど、タイミングを見付けられず、まだ話せていません。
そもそも、私の指導力が足りず、隙を与えてしまっているのが悪いのかなと反省もしています。また、先生に思ってることをはっきり言えないのも良くないなと感じます。私もずっと我慢するのはつらくて、少しでも今の状況をよくできないかなと考えています。
病気だから……、でも、仕事をしていてどこまで許されるのでしょうか。病気の方と一緒に仕事をする人にも配慮や支援が必要なはずですが、ないのでしょうか。
(スマイル先生・20代女性)
A.今すぐご自分の状況を管理職に相談しましょう
まず、スマイル先生は何一つ悪くありません。本当によく今まで心を砕いてその先生を支え、踏ん張ってきたと思います。スマイル先生でなければ、とうの昔にご自身が参ってしまっていたでしょう。それだけスマイル先生はお力と愛情のある先生なのです。どうか自分をよく頑張ってきたと認めてあげてほしいです。
しかし、もう頑張らないでください。スマイル先生の心身が心配です。今すぐご自分の状況を管理職に相談しましょう。管理職は職員の職務内容と、心身の健康を管理するのが仕事です。その先生のことはもとより、スマイル先生の状態を観察するなり質問するなりで把握している必要が管理職にはありました。どうもそのあたりがうまくいっていなかったように感じます。
スマイル先生、どうぞ今の状況とそのお気持ちを管理職に伝え、SOSを出しましょう。スマイル先生の心身のみならず、スマイル先生のクラスの児童たちの安全が脅かされています。スマイル先生が倒れてしまえば、クラスの児童たちは困ってしまうのです。
病気上がりの先生がどこまで許されるのかではなく、もう職務に堪えうると判断されて復帰したのです。そして仕事量もだいぶ軽減されています。だからその先生に遠慮することなく、ご自分の困難さを管理職にもっと早くから伝えてよかったのです。
指導をするのは管理職の仕事です。スマイル先生が心置きなくご自分の職責を全うできる環境が準備されますように。
「みん教相談室」新規受付停止のお知らせ
長い間、この企画を応援してくださり、ありがとうございます。
今後「みん教相談室」は新規のご相談受付を停止し、現在開発中の新たな取り組みの中に、これまで大切にしてきたコンセプトを活かしていきたいと考えております。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。