座席、当番はどう決める?<中高教員の実務>
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クラスの座席決め、当番決めをどのように進めていけばよいかを解説します。様々なバリエーションの中から、円滑に学級経営を進められるものを選びましょう。
編著/小泉博明・宮崎 猛
【特集】中学校・高校教師 実務のすべて#5
初めての座席決め。自分たちで話し合って決めなさい」と言ったはいいものの、話はまとまらず……。やっぱり“ くじ” が無難なのかなぁ?
新学期当初は出席番号順に座ることが多いものの、やがて席替えの時期がやってきます。クラス全員が満足する座席配置は難しくても、多くの生徒が納得できる方法は可能です。学級経営や授業が円滑にできるような座席決め、係決めにしたいものです。
目次
座席の決め方のバリエーション
運を天にまかせるくじ引き
一般的な座席の決め方として、くじ引きで決める方法があります。短時間で決めることができますが、偶然とはいえ、人間関係や能力などに偏りが出てしまう場合があります。また、視力や聴力に配慮が必要な生徒に対しては、あらかじめ希望の座席を割り当てておくことが必要です。
【くじ引きのバリエーション】
●生活班をくじで決め、座る場所は、班内の話し合いで決める。
●班長を選出し、所属する班をくじで決める。座る場所は班長が決める。
ハイリスクな“ 好きな人同士”
生徒からのリクエストの多い決め方ですが、必ずしも、うまくいくとは限りません。仲間外れが出てしまったり、授業中の私語が増えてしまったりする懸念があります。好きな人同士で決めるときは、学校生活に支障をきたさないように、守るべき基準や条件を事前に決めておくとよいでしょう。
話し合いによる座席決め
班活動を重視し、学級運営をする場合は、班長を選出し、班長による協議で座席を決定します。座席決めを通して、生徒同士が、お互いの立場を尊重し、よりよいクラスづくりに取り組むことができます。
話し合いに十分な時間を確保し、一部の生徒の意見に偏ることなく、多くの生徒の意見が反映されるよう、協議の場に教師が関わることが大切です。
留意する点
1.座席の決め方や、席替えの期間などがクラスごとに違うと、生徒の中に不満が芽生える場合もあります。年度初めに学年会などで意見交換し、共通理解を深めておきましょう。
2.座席が決まったら、座席表を作って教卓などに掲示し、教科担任が確認できるようにしましょう。エクセルなどのソフトを使い、出席番号を入力すると名前が表示されるようにプログラミングしておくと便利です。
当番・係の決め方
イラスト/タバタノリコ・畠山きょうこ