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人知れずバレンタインチョコの数が気になってしまうあなたへの処方箋

バレンタインチョコの数が正直気になってしまうという先生へ。心理カウンセラーとして30年以上対人関係などをテーマにセミナーやカウンセリングを行い、小学校教師からの相談も数多く受けてきた石原加受子さんに、何かと「比べられやすい」教師への処方箋をお届けします。

執筆/心理カウンセラー・石原加受子

イラスト/小泉直子

人と比べられやすい教師という仕事

「何と言っても、始業式のクラス替え発表での子どもたちの反応がつらいですね。人気教師のときには歓声が上がり、人気がない教師のときはため息が漏れるのですから、こたえますよ」

「隣の先生がバレンタインチョコをたくさんもらっているのを見たら、正直羨ましくなってしまいました」

という先生もいます。

先生という職業は、常に周囲から評価され査定されてしまう宿命にあるようです。隣のクラスとの比較、管理職からの評価、子どもや保護者からダイレクトに伝わってくる人気……。

けれども、そうやって周囲からの評価を気にして一生懸命になり過ぎた結果、他の先生方からの不評を買ったりしていることに気づかないということもあります。

どんなに頑張ろうとしても、自分のできることは、時間に制限があるという点でも限られています。子どものためと思って一生懸命になり過ぎると、ほかのところまで手が届きません。そのしわ寄せが、ほかの先生方に及び、迷惑をかけてしまうということもありえます。

子どもには人気があっても、周囲に対する配慮が足りず、ほかの先生が自分のミスや失敗をカバーしてくれたとしても、それに気づかなかったり、お礼を言わなかったりして、先生間でトラブルなるということも起こりがちです。

身体が疲れているのは周囲の評価を気にしすぎているせいかも

また、周囲の評価を気にし過ぎて頑張り過ぎると、心身共に疲れてきます。

私たちは疲れていても、自分を叱咤してでも頑張ろうとすれば、多少の疲れには目をつぶって頑張ることができます。自分の心や身体に関心が薄い人は、自分が疲れていても自覚できません。例えば、

「これを明日までに仕上げなければならないけど、何となくやる気が出ない

と感じたとしても、「明日までに」というふうに思えば、睡眠時間を削ってでもやってしまうのです。
ところが、この「何となくやる気が出ない」という状態になっているときは、自分が自覚している以上に、疲れていると思ってください。

身体の状態は、心の状態をあらわしています。

しかし、人は他者を気にすればするほど、自分のことに無自覚になります。

そこで、自分では、できるように思っていても〝身体が動かない。そんなことが起こりはじめます。さらに、やるべきことを放棄してしまったり、注意散漫になって大きなミスをしてしまったりして、無意識のうちに自分で自分にブレーキをかけることになるのです。

結局のところ、仕事を抱え過ぎると、かえって仕事が進まないという結果になってしまうのです。

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