小学生の冬休みの過ごし方「大掃除」で保護者と連携しよう
冬休みは年末年始をひかえ、どの家庭もあわただしく、忙しい時間をすごすことになります。子どもたちが冬休みを有意義にすごせるよう、保護者と連携し、この機会に子どもたちがさまざまな体験ができるような課題を工夫しましょう。「大そうじ」は、冬休みの課題にピッタリです。大そうじを通した生活指導のアイディアを紹介します。
目次
年末のすごし方の指導
▶年末の「大そうじ」への取り組み
保護者には、保護者会であらかじめ協力してほしいことをお願いしておきます。お願いの内容は、
・今年は子どもたちのために大そうじに取り組んでほしい
・その大そうじを子どもと一緒にしてほしい
・そのなかで子どもにまかせる部分をつくってほしい
・「大そうじ大作戦カード」に感想を記入してほしい
などです。
子どもたちにも大そうじの意味を考えさせ、大そうじへの意欲を喚起します。そして、冬休みの課題として、家族と一緒に大そうじをするという課題を出します。
【年末大そうじ作戦】
○保護者も一緒に大そうじができるように、活動の流れを工夫して、生活科や総合的な学習のまとめの課題として出す。
○「大そうじ大作戦カード」を作成する。それぞれの家庭のやり方で大そうじを実行できるように、事前に家庭で作戦会議を開いてもらう。
○どんな大そうじへの取り組みをしたか、 三学期に保護者参加の発表会を行う。
大そうじ大作戦カード
どこを誰とそうじするかを決めてから、カードに記入します。家の人との事前の作戦会議が重要であることを話しておきましょう。大そうじの成果を、自分で判断し、評価を◎、○、△で記入します。家の人に感想を書いてもらう欄も設けておきましょう。
お正月のすごし方の指導
お正月は、日本の、あるいはその地方ならではの慣習や風習があります。そこで、テーマを決め、保護者の協力を得てできる体験(家の人とおせち料理をつくる、家族で書き初めをする、年始のあいさつまわりをするなど)を子どもに考えさせ、それを冬休みの課題として出します。
〈お正月の思い出ベスト10・例〉
○百合子さんのベスト1
いままでのお正月で、いちばんお年玉をたくさんもらいました。ラッキーです。
○祐男くんのベスト1
おおみそかは、午前3時まで起きていました。過去最高記録です。よく眠くならなかったと、家族もびっくりしていました。家族と一緒に新しい年を迎えることができて、うれしかったです。
三学期が始まってからの指導
年末年始に行ったことを子どもたちが発表する会を行いましょう。保護者も参加できる会にすることによって、保護者とのコミュニケーションを深めることにもつながります。
▶保護者参加の発表会
司会、はじめのことば、おわりのことばは、子どもが担当します。大そうじ大作戦カードを見ながら発表します。家の人と一緒に大そうじをやって、とくに感じたことや思ったことを中心に発表します。何人かの保護者から、感想を発表してもらいます。
執筆/長谷川かほる
イラスト/たなかあさこ
教育技術ムック『COMPACT 64 保護者対応12か月』より