【相談募集中】運動遊びの時間、自由奔放な子どもたちをまとめきれません

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小学校教諭

平川 譲

小学低学年の運動遊び教室を担当している方から「みん教相談室」に相談が寄せられました。活動中、子どもたちが自由に動き回ってしまい、まとめきれないそうです。この相談に回答したのは、「ブラッシュアップ 体育授業」の連載をしている筑波大学附属小学校教諭・体育授業研鑽会代表・筑波学校体育研究会理事・平川譲先生。その内容をこちらでシェアします。

イラストAC

Q. 運動遊びで子どもたちが自由に動き回ってしまい、まとめきれません

数年前に教育補助員として働き、今後は助教諭として学校で働きたいと思っています。数年前に病気になり、治療を経て現在はスポーツ協会の外部スタッフとして、小学生低学年に運動遊び教室を担当しています。

ですが、一つの学校では半分の子供達が全く落ち着かず、すぐ立ち上がって自由に動き回る。説明を聞く態勢にもなれない状態です。頑張っている子達が待っている状態になり、先に進めてしまうと大変危険な状態になり、問題になっています。

今後、学校で働くためにも、子供達が少しでも活動に参加できるような雰囲気にしたいです。アドバイスお願いします。

(まー先生・40代女性・1~3年体育担当)

A. 授業外での活動は、子どもが理解しやすい運動遊びの工夫が大切

相談の文章から、学校の授業ではないと想像しています。子どもは学校の授業という状況には、多少緊張感を高めます。「授業なんだから、前を見て先生の話をしっかり聞かないといけない」という意識です。

これが遊びの延長という意識での活動となると、緊張がほぐれた状態で、ともすれば規律のない集団になることもあるでしょう。また、発達障害をもった子どもの中には、座って話を聞くということが苦手という子もいます。このような子どもたちに話をして理解させるのは、なかなか難しいのですが、私が授業で意識していることは下記の3つです。

  1. 説明は短く済ます
  2. はっきりした声で話す
  3. 口を大きく動かして、聞きにくい状況でも口の形で想像できるようにする

は運動の説明としては難しいのですが、

・長なわとびの「ゆうびんやさん」など、子どもたちが知っている運動遊びから始める

この運動遊びについてはこちらの記事をチェック↓↓
1年生(入門期)の長なわ跳びの授業は、何をしたらいいの?(準備編)
1年生(入門期)の長なわ跳びの授業は、何をしたらいいの?(教材編)

・経験した運動を少しずつアレンジして変えていく

という工夫で、かなり短くできる場合が多くなります。

新しい運動をはじめから全部説明すると、どうしても長くなるし、理解しなければならない内容が増え、そのうちに子どもたちは落ち着かなくなっていきます。知っている運動を少しずつ変えていくと、新しく理解しなければならない内容も少なくなり、話が短くできるので、子どもたちを待たせずにすぐに活動に入ることができます。

まー先生の指導で、「楽しかった」「上手になった」などの経験が重なると、「この先生の話を聞くと、運動が上手になる」というプラスのサイクルが生じてくると思います。

どうぞ頑張ってください。

みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

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