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前田康裕先生のまんがで学ぶ授業改善プロジェクト#03~教師の成長とデジタルの学び~

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「研究授業は果たして授業改善に役立っているのか」「授業改善になぜICT活用が必要なのか」という疑問を持つ方は多いことでしょう。熊本大学特任教授の前田康裕先生は、その課題意識で『まんがで知るデジタルの学び3:授業改善プロジェクト』(さくら社刊、以下本書)を執筆しました。このたび著者の前田先生に、本書の特徴的な場面を引用しながら、授業改善のポイントを語っていただきました。第3回のテーマは「教師の成長とデジタルの学び」です。(構成/文:村岡明)

前田康裕(まえだ・やすひろ)
1962年、熊本県生まれ。熊本大学教育学部美術科を卒業後、教師となり、小中学校に25年間勤務。その間に、岐阜大学教育学部大学院教育学研究科を終了。熊本大学教育学部附属小学校教諭、熊本市教育センター指導主事、熊本市立小学校教頭、熊本大学教職大学院准教授、熊本市教育センター主任指導主事等を経て、2022年4月より熊本大学特任教授。『まんがで知る教師の学び』、『まんがで知る未来への学び』、『まんがで知るデジタルの学び』シリーズ(さくら社)など、著書多数。

前田康裕先生のまんがで学ぶ授業改善プロジェクト#01~研究授業後の検討会を考える~
前田康裕先生のまんがで学ぶ授業改善プロジェクト#02~小中連携協議会を活性化させるには~

経験の共有が理解を深める

授業改善の道筋が見え、みんなで喜び合っているとき、その輪に指導教員である吉良(きら)先生がいません。今回の場面は、研究主任の前向(まえむき)先生が彼を捜し当てたところから始まります。

本書161ページ

この場面に至るまで、前向先生は、校内の研究を進める上で何度か挫折を経験しています。吉良先生は、それに対して時に優しく、時に厳しく接してきました。そして吉良先生自身も失敗した経験があることを吐露します。

前田先生:二人は共に、学んだ経験と失敗した経験を得たことで、真に分かり合えた場面を描きました。前向先生の「ありがとうございました」にも、実感がこもっています。

失敗の経験が成長させる

本書162ページ

前田先生:実は私自身も、失敗して研究主任を降ろされた経験を持っています。その経験が成長させてくれました。その思いが、この場面での吉良先生の言葉となっています。

授業のやり方がなかなか変われないのは、失敗を恐れているからではないでしょうか。新しいことには失敗や困難があって当然です。まずはやってみて、失敗したらそれを乗り越えればいい、という考え方がよいのではないでしょうか。

そしてこれは、子供たちにも必要な考え方です。そのために、まずは教師が考え方を変えてみましょう。

自分を変えられるのは自分

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